テニスラケットを選ぶうえで重要になる「スペック」について、見方を解説していきます。

スペックに書かれている数値の基準ってどのくらい?

スペックの意味がよくわからない…

スペックとはラケットの性能表になります。
スペックの意味や数値の基準を知ることは、ラケット選びするうえで大切な指標となります。
自分に合ったラケットを選ぶためにも、ぜひ参考にしてください!
テニスラケットのスペックの見方|早見表
スペックの項目ごとに大まかな基準値やどんな影響を与えるのかを一覧にしました。
スペック | 基準値 | 影響 |
---|---|---|
フェイス | 100inch | 面の大きさ。飛びに影響。 |
重量 | 300 g | ラケットの重さ。取り回しに影響。 |
バランス | 320㎜ | 重さの位置。さほど影響なし。 |
スイングウエイト | ー | ラケットを振った時の重さ。スイング時の重さに影響。 |
長さ | 27inch | ラケットの長さ。スイングのしやすさに影響 |
ストリングパターン | 16×19 | ガットの本数パターン。飛び方に影響。 |
フレーム厚 | 23~26㎜ | フレームの幅。ボールの飛び方に影響。 |
RA値 | 65 | フレームの硬さ。打感に影響。 |
グリップサイズ | 2 | グリップの太さ。握り具合に影響。 |
テニスラケットのスペックの見方|解説
スペックは、レベルやプレースタイルなど、ラケットによって様々です。
ポイントとなる項目を把握しておくと、ラケット選びがしやすくなります。
その他の項目もありますが、まずは上記の項目を優先的にラケット選びをしていきたいです。
以降は、項目ごとに基準値や数値の目安となるレベルを中心に、解説します。
あくまで目安となるため、個人差があることも理解しつつ、参考にしていただければと思います。
フェイス(inch)
フェイスとはラケット面のことを指し、単位は「inch(インチ)」で表記されます。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 100inch…基準値
- 100inch以上…初心者・シニア向け
- 100inch以下…上級者・競技者向け
100inchのラケットは現在の主流のフェイスサイズで、迷ったら100inchを選んで問題ないでしょう。
大きめのフェイス(105inchなど)はボールは飛びやすい傾向にあるため、楽にボールを飛ばしたい人に向いています。
小さめのフェイス(98inchなど)はコントロールがしやすい傾向にあり、上級者に人気があります。
ウエイト(g)
ウエイトとはラケット全体の重量を指し、単位は「g(グラム)」で表記されます。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 300g…基準値
- 300g以上…上級者・競技者
- 300g以下…女性・ジュニア
一般的に、300g前後が現在のラケットの重さの基準になっています。
上級者向けのモデルは重いラケットが多く、女性やシニア層向けには軽いラケットが多い傾向にあります。
注意点として、ラケットの重さはあくまで手に取った時の重さであって、スイングした時の重さではないということです。
スイングが主体となるテニスでは、ラケットの重さは参考程度にとどめておくとよいでしょう。
>>テニスラケットは重さについて|選び方のコツはスイングウエイト!
バランス(g)
バランスポイントはラケットのどこに重さの比重があるのかということを指し、単位は「㎜(ミリ)」で表記されます。
数値ごとの名称は以下の通りです。
- 320㎜…基準値
- 320㎜以下…トップライト
- 320㎜以上…トップヘビー
バランスポイントについては、そこまで重要視することはありません。
というのも、ラケットの重さとバランスポイントの関係から実際に振る時の重さが決まるからです。
一般的に重量が重いラケットはトップライトが多く、軽いラケットはトップヘビーになる傾向があります。
重量とバランスポイントはセットで考えるようにするとよいでしょう。
スイングウエイト(g)
スイングウエイトとは実際にラケットを振った時の重さを指し、単位は「g(グラム)」で表記されます。
スイングウエイトで重要なことは以下の3つです。
- ラケット選びの最重要項目
- 自分に合った重さがベスト
- プリンスのみ表記される
スイングウエイトは、重量やバランスポイントのちょっとした数値の違いによって、大きく変わってきます。
同じラケットでも微妙に数値が変わってくるため、スペック表記にスイングウエイトを記載しずらいのです。
プリンス社のみ記載していますので、ラケット選びの大きな参考になりますね!
>>プリンスのテニスラケットを評価・特徴・おすすめ
長さ(inch)
ラケットの長さはラケットの先端からグリップエンドまでの距離を指し、単位は「inch(インチ)」で表記されます。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 27inch…基準値
- 27inch以上…威力が増し安定しずらい
- 27inch以下…安定感が増し威力が軽減
一般向けラケットの場合、長さはほとんどが27inch(68.58㎝)なので、さほど気にしなくてもOKです。
まれに27.5inchや26.75inchなどありますが、その場合は
- 長いラケット→威力は望めるが、技術を要する
- 短いラケット→簡単になるが、威力は望めない
といった解釈になります。
一般的には27inchのラケットを選ぶ方が無難でしょう。
ストリングパターン
ストリングパターンとはガットの本数を指し、「縦糸×横糸」で表記されます。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 16×19…基準値
- 本数が多い…上級者・競技者
- 本数が少ない…シニア向け
- Sラケット…スピンプレーヤー
現在のラケットは、16×19のストリングパターンが大半で一般的な本数と言えます。
16×19以外のパターンの場合は、以下のような特徴がありますので、打感にこだわりたい方は参考にしてください。
■16×20・18×20など目が細かいパターンの場合
→飛びを軽減されシャープな打感
→ツアーラケットに多い
■16×18など目が粗いパターンの場合
→飛びが増しスイートスポットが広くなる
→厚ラケ多い傾向
■18×16など縦の本数が多いSラケット
→ウィルソンのみに存在するパターン
→回転がかけやすい
→スピンプレーヤー向け
フレーム厚
フレーム厚はラケットを形成するフレームの幅を指し、単位は「上部幅×中央幅×下部幅」で表記されます。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 23~26…基準値(黄金スペック)
- 数値が大きい…上級者・競技者
- 数値が少ない…女性
フレーム厚はボールの飛びに影響を与えます。
数値が小さい程ボールの飛びは押えられ、大きい程ボールが飛びやすくなります。
ラケットの特徴によってフレーム厚は様々!基準値を参考に反発が強いラケットかどうかを知る目安になりますね。
RA値
RA値はフレームの硬さを示す項目です。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 65…基準値
- 65以上…硬くなる
- 65以下…柔らかくなる
RA値は、フレームのしなり具合に影響を与えます。
代表的なラケットのピュアドライブはRA値70前後で、反発が強いラケットと言えます。
ウィルソンのクラッシュはRA値58前後で、かなりしなりがあるラケットです。
RAの値が表記されている場合は、好みの打感にあったラケット選びの指標となります。ぜひ覚えておきたいですね!
グリップサイズ
グリップサイズはグリップ部分の太さを指します。
数値の基準と目安は以下の通りです。
- 2…基準値
- 2以上…男性向け
- 2以下…女性向け
基本的にはグリップサイズ「2」で大丈夫です。
ただ、メーカーごとに多少サイズ感が異なりますので、繊細な方は事前に確認しておくとよいでしょう。
レベルに適したおすすめスペック
プレースタイルや体格差に応じた、目安となるおすすめのスペックをお伝えします。
選ぶ際の参考にしてください。
競技者
- フェイス …95~100inch
- 重量 …300g~
- SW …290g~
- フレーム厚…20~23㎜前後
- パターン …18×20や目の細かいもの
- グリップサイズ…2・3
ツアーラケットと呼ばれる数値がおすすめです。
競技者レベルですと好みの打感もあるかと思いますので、その際はRA値も参考にしてみてください!
>>フラット系!おすすめのテニスラケット
>>スピン系!おすすめのテニスラケット
>>コントロール系!おすすめのテニスラケット
一般男性
- フェイス …100inch
- 重量 …300g前後
- SW …290g~300g
- フレーム厚…22~26
- パターン …16×19
- グリップサイズ…2・3
黄金スペックと呼ばれる数値がおすすめです。
上記の数値を基準として、自分好みのラケットを選びたいですね!
一般女性
- フェイス …100inch
- 重量 …280~300g
- SW …290g~300g
- フレーム厚…22~26
- パターン …16×19
- グリップサイズ…1・2
軽量スペックと呼ばれる数値がおすすめです。
ガンガン打ちたい女性なら一般男性推奨のスペックでも問題ありません。
>>女性におすすめの人気テニスラケット
>>軽量系!おすすめテニスラケット
シニア向け
- フェイス …100~115inch
- 重量 …~270g
- SW …270g前後
- フレーム厚…25~30㎜前後
- パターン …16×18や目の粗いもの
- グリップサイズ…0・1・2
厚ラケと呼ばれる数値がおすすめです。
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