YONEXのテニスラケットで人気のシリーズでもあるVコアとEゾーンの違いを、現役のテニスコーチが解説していきます。

EゾーンとVコアの違いを分かりやすく教えて!
結論から言うと、Eゾーンはパワー系でVコアはスピン系です。
両方とも、初級者~上級者まで扱えるスペックが用意されているので、威力を求めるか、回転を求めるかの違いだと思って問題ありません。
この記事では、さらに踏み込んで、スペックや性能の違い・実際の打感を徹底的に比較していきます。
最後まで読めば、EゾーンとVコアの違いの詳細がしっかり理解でき、友人に話せたりラケット選びの参考になるはずです!

テニスコーチ歴17年
初級者~上級者まで幅広く指導した経験や知識を配信
テニやろ(@tenigoto6011)
YONEX VコアとEゾーンの違いを比較
VコアとEゾーンの違いをざっくりいうと以下のようになります。
Vコア | Eゾーン | |
---|---|---|
タイプ | スピン系 | パワー系 |
打感 | 掴み感・しなり | 柔らかい・食いつく |
弾道 | 高弾道 | 中弾道 |
パワー | 〇 | ◎ |
コントロール | ◎ | 〇 |
回転 | ◎ | 〇 |
打球感は年々差が少なくなっています。
とはいえ、根本のタイプははっきり分かれている両ラケット。
選ぶ際は、以下のようなイメージでOKです!
- Vコア
スピンで安定したショットを - Eゾーン
パワーショットでスピード感を
それぞれのスペックや特徴を、深堀して比較していきます。
YONEX VコアとEゾーンのスペックを比較
2021年モデルのVコアと2022年モデルのEゾーンはスペックがよく似ています。
代表的な98と100のスペックで比較していきます。
ーVコア98・Eゾーン98のスペックー
Vコア98 | Eゾーン98 | |
---|---|---|
フェイス | 98 | 98 |
ウエイト | 305 | 305 |
バランス | 315 | 315 |
フレーム厚 | 21.5-23-21 | 23.5-24.5-19.5 |
パターン | 16×19 | 16×19 |
ーVコア100・Eゾーン100のスペックー
Vコア100 | Eゾーン100 | |
---|---|---|
フェイス | 100 | 100 |
ウエイト | 300 | 300 |
バランス | 320 | 320 |
フレーム厚 | 24-25-22 | 23.5-26.5-22.5 |
パターン | 16×19 | 16×19 |
スペックはほぼ一緒ですね。唯一の違いが、フレームの厚さ。
フレームはボールの飛びに直結し、パワーの源になります。
フレームにフォーカスをすると、Eゾーンはパワー重視・Vコアは振りぬき重視のスペックということがわかりますね。
- Vコア…フレームが細め
面の安定性・振りぬき感を重視 - Eゾーン…フレームが厚め
パワー・しなりを重視
YONEX VコアとEゾーンの特徴を比較
VコアとEゾーンの大きなテクノロジーの違いはカーボン素材とフレーム厚の2つです。
Vコア | Eゾーン | |
---|---|---|
素材 | 2G-Namd FlexForce 球持ち重視 | 2G-Namd speed 復元力重視 |
フレーム厚 | 細い 振りぬき重視 | 厚め パワー重視 |
Vコアは回転がかけやすくEゾーンはスピードボールが打ちやすいということが言えますね。
もちろん、YONEX独自のスイートスポットの広さや振動吸収性能は備えています。
それぞれの詳しいテクノロジーは下記の記事をご覧ください。
以降では、「打感」「振りぬき」「弾道」「パワー」「回転」の5項目を、詳しく比較していきますね。
打感
- Vコア …柔らかく掴む感覚
- Eゾーン…柔らかく食い付く感覚
両ラケットともにホールド感があり柔らかい印象。
ガットに引っ掛けるような感覚のVコアに対して、面全体で捉えているような食い付き感があるのがEゾーンという感じです。

楽に飛ばせる感覚はEゾーンの方が強いですね。
振りぬき感
- Vコア …かなり良い
- Eゾーン…良くはない
振りぬき感はスイングスピードや回転量に影響を与えます。
Vコアの方が回転をかけやすいように振りぬきを重視した設計になっていますね。
特に98inchラケットの場合は、体感で振りぬきの差を感じられるほど。
100inchだとそこまでの差は感じられませんが、振りぬきの良さを求めるならVコアがよさそうですね。

Eゾーンも年々振りぬきはよくなっていますよ!
弾道
- Vコア …高弾道
- Eゾーン…低~中弾道
Vコアはガットにボールが引っかかる分、打ちだしから上方向へボールが飛び出してくれます。
対して、Eゾーンはラケットに乗せるイメージでスイングをするイメージですね。
特に98inchは振りぬきの良さがかなり変わってきますので、選ぶ際のポイントになりそうです。

Eゾーンも年々振りぬきはよくなっていますよ!
パワー
- Vコア …標準以上
- Eゾーン…トップクラス
YONEXはパワー面に優れた特徴があります。
特にEゾーンは、全メーカーの中でもトップクラスのパワー感!楽にスピードボールを打ちたいなら間違いなくEゾーンです。
Vコアもスピン系ラケットの中では比較的パワーアシストが強めです。

Eゾーンはもとからパワーがありましたが、Vコアも年々パワーアシストが強くなっています。
回転(スピン・スライス)
- Vコア …スピン◎・スライス△
- Eゾーン…スピン〇・スライス◎
Vコアは、縦系の振りぬきが抜群なこともあり、スピンがしっかりかかります。
対して、Eゾーンはスピードボールをコートに収めるのに十分な回転をかけることができますが、Vコアには劣ります。
ただ、平行スイングになるスライスでは、Eゾーンの方が圧倒的に扱いやすい印象ですね。

Eゾーン2022モデルから、よりスピンがかけやすくなっています。
YONEX VコアとEゾーンのおすすめプレーヤーは?
Vコアのおすすめプレーヤー
- スピンをかけたい
- 意のままボールを打ちたい
- 安定+攻撃を目指したい
- 立体的なテニスをしたい
》Vコア100 2021のインプレ
》Vコア100L 2021のインプレ
Eゾーンのおすすめプレーヤー
- フラット系を打ちたい
- パワーアシストが欲しい
- ガンガン攻めたい
- ダブルスで小技をしたい
》EZONE2022の特徴や前作との違い
》EZONE100 2022 インプレ・評価
YONEX VコアとEゾーンの比較まとめ
VコアとEゾーンの違いをおさらいします。
- 打感の柔らかさ Vコア < Eゾーン
- 振り抜きの良さ Vコア > Eゾーン
- ボールのパワー Vコア < Eゾーン
- コントロール Vコア > Eゾーン
- スピン向き Vコア > Eゾーン
- スライス向き Vコア < Eゾーン
年々性能は格段に良くなっているVコアとEゾーン。
基本的には楽に飛ばしてくれるので、両ラケットとも一般ユーザーが納得のいく完成度の高いラケットです。
とはいえ、しっかりとしたコンセプトはあります。
Vコア=スピン Eゾーン=パワー といったカテゴリー分けで選べば、失敗が少ないと思います。
ラケット選びの参考にしてください。
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