YONEXのテニスラケットで人気のシリーズでもあるVコアとEゾーンの違いを、現役のテニスコーチが解説していきます。

EゾーンとVコアの違いを分かりやすく教えて!
Vコア・Eゾーンのどちらにしようか迷ってる方向けに、特徴やコンセプトの比較だったり、実際に現役テニスコーチでもある管理人が使用して感じた違いなどを書いていきます。
ラケットの購入を検討している方は、ぜひ、ご参考いただければと思います。
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目次
YONEX VコアとEゾーンのスペックを比較
2019年モデルのVコアと2020年モデルのEゾーンはスペックがよく似ています。それぞれ、フェイスとウェイトが似ている両機種ですが、代表的な98と100のスペックを比較していきます。
■Vコア98とEゾーン98のスペック
98の比較 | Vコア98 | Eゾーン98 |
フェイス | 98Inch | 98Inch |
ウエイト | 305g | 305g |
バランス | 315㎜ | 315㎜ |
フレーム厚 | 22-22-21 | 23-24-19 |
パターン | 16×19 | 16×19 |
■Vコア100とEゾーン100のスペック
100の比較 | Vコア100 | Eゾーン100 |
フェイス | 100Inch | 100Inch |
ウエイト | 300g | 300g |
バランス | 320㎜ | 320㎜ |
フレーム厚 | 24-25-22 | 23.5-26-22 |
パターン | 16×19 | 16×19 |
ご覧の通り、スペックはほぼ一緒ですが、唯一フレームの厚さのみ違いがみられます。
特に98の方ですと、Vコアが薄いのに対しEゾーンはかなり厚くなっていますね。基本的にフレームが厚い方がフレーム自体の硬さが生まれるため、パワーがでてきます。
また、シャフト部分(ラケットの三角形の部分)とフレーム中央部との差が、Vコアに比べEゾーンの方が差が大きいですね。シャフト部分が細いことでインパクト時にラケットがしなるようになります。
フレーム厚が細めにできており、面の安定性・飛びすぎない打感・振り抜きに重視したラケット。
■Eゾーン(Vコアと比較した場合)
フレーム厚中央部は厚くシャフト部は細いため、パワーとしなりに重視したラケット。
YONEX VコアとEゾーンの特徴を比較
スペックは似ていますが、特徴は大きく違うVコアとEゾーン!両ラケットのコンセプトは以下の通りです。
■Eゾーン…掴み取れ、そのパワーを
Vコアの赤旋風では、赤=赤色のラケットが旋風=ラケット加速を生み、攻撃的なスピンを!という意味が込められています。
抜群の振り抜きで超スピンがかけられるラケット
■Eゾーン
しなりと柔らかさでボールを乗せ、勢いよく飛び出すパワーラケット

YONEX VコアとEゾーンの違いは?
YONEXのVコアとEゾーンの両方を打ち比べた際に最初に思った印象は
→ガンガン振っていく方に最適
Eゾーン…柔らかさ+パワー
→後ろから前にスイングする方に最適
でした。
Vコアの印象は、面の安定性があり、打ちたいとイメージしたボールがそのまま表現できるラケットで、過去最高と言われるスピン量もしっかり体感できました。
バウンド後も伸びのあるボールが飛んでいき、コートに収めやすく攻撃性のあるスピンも打てるラケットです。
対してEゾーンの印象は、前作までにない柔らかさやホールド感があり、勢いよくボールが飛び出すパワーもありつつ、今までのEゾーンにはなかったスピン量の増大を感じられました。
また、振動がほとんど感じなく、ボールを掴む感覚でいながら体への負担がほとんどないことも特徴として挙げられます。
項目別にVコアとEゾーンを比較
VコアとEゾーンを比較した場合に、打感・振り抜き・弾道・パワー・スピンの5項目を比較しました。
打感
■Eゾーン…柔らかい・食いつく感覚
Vコア・Eゾーンともにホールド感があるが、Vコアはシャープな打感でガットに引っかかる印象があるのに対し、Eゾーンはマイルドな打感でガットのたわみを感じる食いつき感です。
振り抜き
■Eゾーン…悪くもないが良くもない
振り抜きは圧倒的にVコアがよく、ガンガン振っていくプレーヤーは気持ちよくラケットを振れます。対してEゾーンは、振りぬいてボールを飛ばすというよりもラケットに乗せるイメージでスイングをする方が、気持ちよくボールが飛んでいきます。
弾道
■Eゾーン…思ったよりもボールが上方向に飛ぶイメージ
面が安定しているVコアは、イメージ通りの弾道が表現できコントロールがしやすいです。対してEゾーンは食いつき感がある分ボールが思ったよりも上方向に飛んでいき、若干弾道はあがりやすいのかなという印象です。
パワー
■Eゾーン…飛び出しの勢いはトップレベル
初速という意味ではEゾーンは、ものすごい勢いでボールが飛んでいきます。ですが、Vコアは振れば振るほどボールにパワーを与えることができ、バウンド後も勢いがある伸びのあるボールが打てます。
回転(スピン・スライス)
■Eゾーン…スピン〇・スライス◎
縦回転はVコアの方がEゾーンよりも優れています。これだけの回転量を打ちたい!というのに見事に答えてくれるVコアに対し、Eゾーンもしっかりかかりますが、ぼやけた印象があります。
逆にスライスは圧倒的にEゾーンでした。個人的にはEゾーンは全メーカー合わせてもトップクラスにスライスが打ちやすいです。しっかりラケットに乗せていけるため伸びのある逆回転のボールが打てるEゾーンに対し、Vコアは自分からしっかりアシストしていかないと弾くだけのスライスになる印象でした。
YONEX VコアとEゾーンのおすすめプレーヤーは?
Vコアのおすすめプレーヤー
■自分の意志を尊重したボールを打ちたい
■スピン系のストローカー
■安定感と攻撃性を求めたいシングルスプレーヤー
■立体的なテニスをしたい方
他のスペックはこちら>>ヨネックス Vコア2018|全機種紹介
Eゾーンのおすすめプレーヤー
■パワーアシストがほしい方
■フラット系でガンガン攻めるストローカー
■サーブやボレー・スライスなどの精度を求めるダブルスプレーヤー
■直線的なテニスをしたい方
他のスペックはこちら>>ヨネックス EZONE2020|全機種紹介
YONEX VコアとEゾーンの比較まとめ
■振り抜きの良さ Vコア > Eゾーン
■ボールのパワー Vコア < Eゾーン
■コントロール Vコア > Eゾーン
■スピン向き Vコア > Eゾーン
■スライス向き Vコア < Eゾーン
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