
スプリットステップのやり方を教えて

スプリットステップのタイミングがわからない……
テニスの基本といえるスプリットステップ。
さまざまな効果を生むため、ぜひともマスターしたい技術です。
※後述で詳しく解説します。
しかし、間違ったスプリットステップをしてしまうと、反応が悪くなってテニスが上手くできないことも……。
重要なのは、効果が出るやり方とタイミングです。
スプリットステップのやり方やタイミングを解説するとともに、能力に応じた練習方法を段階的に紹介します。

テニスコーチ歴17年
初級者~上級者まで幅広く指導した経験や知識を配信
テニやろ(@tenigoto6011)
テニスのスプリットステップの効果
テニスのスプリットステップには、さまざまな効果が期待できます。
- 動き出し力がアップ
- 観察力がアップ
- ラリーリズムの安定
要は、テニスに必要な要素を効果的にサポートしてくれる!ということです。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
効果①動き出し力UP
スプリットステップをすることで、動き出し時に瞬発力が生まれます。
徒競走のスタートの構えを思い浮かべてください。膝をやわらくして、重心が低くなった状態です。
自然とつま先重心になるため、地面にかかとがついた構えよりも、蹴る力があがります。
効果②観察力UP
スプリットステップは、タイミングを計るために相手を見る必要があります。
相手のラケットとボールが当たった瞬間に着地をするのが、スプリットステップのコツ!
相手を漠然とではなく、しっかり観察しなければなりません。
観察力が上がれば、予測や判断力も上がるため、結果として反応速度もアップします。
効果③ラリーリズムの安定
スプリットステップは、動きのリセットいう役割もあります。
テニスは「構え→ステップ→フットワーク→スイング」の一連の動作を連続して行われます。
スプリットステップが構えと動き出しの「つなぎ」の役割を果たし、ラリーのリズムが取りやすくなるわけです。
反応が悪くなる?スプリットステップの落とし穴

スプリットステップをすると反応が悪くなるという方は、ジャンプをしている可能性が高いです。
徒競走のスタート時にジャンプしてから走ったら、遅れますよね。
同じことで、ジャンプをすれば着地までに時間がかかり、動き出しがおくれてしまうのです。
解決するためのヒントは、スプリットという言葉の意味!
スプリットは「分割」という意味があり、ジャンプではなく足を開いて地面を踏む動作がスプリットステップです。
テニスのスプリットステップのやり方とタイミング

スプリットステップは、以下の要素から成り立ちます。
- 年齢や体力に合わせたやり方
- 着地に合わせた始動のタイミング
理想はプロのようなスプリットステップですが、誰でもできる動きではありません。
ご自身の体力に合ったスプリットステップを習得することが重要です。
体力に合わせたやり方
スプリットステップには、段階的なやり方があります。
- レベル1重心を下げる
- レベル2足を開いて着地する
- レベル31足分前で足を開いて着地
年齢や体力に応じて「これならできる!」といったスプリットステップを見つけてみてください。
重心を下げる

- 構え時の足幅を肩幅より広く保つ
- 膝を内側方向へ軽く曲げる
- 足の親指に重心がのっていればOK
体力に自信のない方やシニアプレーヤーにおすすめなやり方です。
1球ごとにスプリットステップをやるのがしんどいと思う方は、試してみてください。
足を開いて着地する

- 構え時に膝を柔軟にしておく
- 膝の位置は変えずに足を開く
- 足の親指に重心がのっていればOK
一般プレーヤーにおすすめなやり方です。
スプリットステップの基本的な動作になるので、まずはここを目指しましょう。
1足分前で足を開いて着地

- 構え時から片足を前に出す
- 前方に向かって足を蹴る
- 元の位置から1足分前へ着地
試合に出るプレーヤーにおすすめなやり方です。
前方へ着地することで、着地後のスタート速度が上がります。
タイミングの取り方
スプリットステップのタイミングは、相手の打球時に合わせて着地です。
もう少し詳しく言うと、以下のような感じ。
- 相手がラケットを振り出した瞬間を目安に地面を蹴る
- インパクト直前又は瞬間に着地
要は、相手のラケットがボールにあたったときに着地していれば問題ありません。
しかし、年齢とともに反応速度は衰え、タイミングが遅れてしまうことも考えられます。
その場合の目安は、相手がインパクトする前に着地をするタイミングがよいでしょう。
ご自身のイメージと実際の「差」を理解したうえで、着地のタイミングに間に合う始動を探すことが重要です。
テニスのスプリットステップの練習方法

スプリットステップが習慣化していない方に向けた練習方法を紹介します。
- 動作を習得する練習
- 習慣化を目指す練習
スプリットステップをやると頭の中がごちゃごちゃになるという方は、必見です。
無意識な状況でスプリットステップができるまで、練習してみてください。
動作練習:落下するボールをキャッチ

スプリットステップをするための動作感覚を養う練習方法です。
- 対面に向き合う
- 相方がボールを落とす
- ノーバウンドでボールをキャッチ
落下したボールをキャッチすることで、スプリットステップに必要な構えと膝の使い方を養えます。
加えて、反応速度を上げるための練習としてもおすすめです。
コツは、手で取りに行くのではなく、膝を使って取りに行くこと。
重心の落とし方がわからない方は、ぜひ取り組んでみてください。
習慣化練習:素振りに組み込む
スプリットステップを習慣化させるためには、素振りに組み込むのがおすすめです。
- 構え
- スプリットステップ
- ターン
- 移動
- とまる(テイクバック)
- スイング
1~6を繰り返し行うことで、感覚的にスプリットステップのタイミングが身につきます。
慣れてきたら、球出しやラリーで実践してみましょう。
素振りの詳細は、下記の記事を参考にしてください。
まとめ:スプリットステップ習得でレベルUPできる
スプリットステップについて、重要な点をおさらいします。
- ジャンプではなく足を開く
- タイミングは相手の打球時に着地
- 体力に合わせてステップの仕方を変えよう
対人スポーツにおいて、スプリットステップはメリットだらけです。
特に、走らされることが前提にあるテニスにおいて、上達の秘訣と言っても過言ではありません。
スプリットステップを毛嫌いしていた方は、これを機に、できる範囲から取り入れてみてください。
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