2020年3月、ヘッドから待望の新作『スピードシリーズ』が発売されます。前作から約2年ぶりの登場となったスピードは、ジョコビッチ使用モデルということもあり、非常に高い人気を集めているラケットです。


ヘッドのグラフィン360+スピード2020の特徴や機種の紹介、前作Eゾーンとの比較を現役テニスコーチが解説していきます。
ヘッド スピードシリーズとは
ジョコビッチ選手の使用モデルとして人気が高いヘッドのスピードですが、2019年ではスピードを使用した女子選手が目まぐるしい活躍をしました。
世界1位でもあるバーティー選手(今はグラビティ)や世界ランキングを一桁にもっていたアンドリースク選手、全豪オープン2020で大坂なおみ選手にも勝利した15歳のコリ・ガウフ選手もスピードを使っています。
歴代スピードは硬い・男性しか使えないと言われてきましたが、グラフィン360を搭載していこう、パワー面がかなり向上し女子プレーヤーも使用できるほどマイルドなラケットへと変わってきています。
また、ヘッドの中でも、最も人気があるのがスピードシリーズになります。
ヘッド G360+スピード2020の機種・スペック
機種
グラフィン360+スピード2020は全6機種あります。
SPEED PRO (プロ)
SPEED MP (エムピー)
SPEED MPlite (エムピーライト)
SPEED S (エス)
SPEED LITE(ライト)
SPEED PWR(パワー)
デザインが前作の黒ベースから新作はホワイトベースになっています。シャフト部分の黒い部分はつやあり、メインのホワイト部分はつや消しが主でトップ部分はつやがはいっているシックなデザインとなっています。
スペック
フェイス | ウェイト | バランス | |
PRO | 100inch | 310g | 315㎜ |
MP | 100inch | 300g | 320㎜ |
MPLite | 100inch | 275g | 330㎜ |
S | 100inch | 285g | 320㎜ |
LITE | 100inch | 265g | 340㎜ |
PWR | 115inch | 255g | 345㎜ |
スピードは歴代100Inchで統一されており(パワーのみ115Inch)、バランスや重さを変えることでスピード本来の打感をどのレベルの層にも対応できるスペックとなっています。
スピードプロのみストリングパターンが18×20で、その他は16×19となっています。
また、新作スピードはPRO・M・MPLITEのフレーム厚が23㎜で統一しており競技志向の薄ラケで、S・LITEは25㎜統一・PWE2は26/26/28はフレームが厚くなり、よりパワーが出しやすいスペックとなっています。
ヘッド G360+スピード2020の特徴
・面安定性向上によりパワーロスが軽減
・各レベルでスピードの持ち味を体感できる
グラフィン360+の『プラス』とは
ヘッドと言えば、グラフィン360ですが、今作はさらに+がついた『グラフィン360+』として登場しています。
前作のスピードと比べ、そのほかに大きなテクノロジーの変化はありませんが、グラフィン360+がもたらす効果は絶大です。
強度の高いグラフィン素材を360°に搭載することでパワーロスを減らし、面の安定性とパワーの両立を図りましたが、今作はさらに、シャフト上部にスパイラル・ファイバーを搭載することで、よりパワーロスをなくしています。
グラフィン素材(カーボン)をらせん状に編み込むことで、伸縮性を持たせています。これにより、ボールの衝撃に柔軟に対応ができ、ボールを掴む感覚をプラスしてパワーロスを軽減
グラフィン360+を搭載することで、今までのスピードの硬めという印象からボールを掴む感覚が加わり、若干柔らかさも加わってきます。
今作はスピードの売りでもある面の安定性がさらにパワーUP
元々面の安定性に優れ、フラットでコントロールできるモデルとしての印象が強いスピードですが、グラフィン360+を搭載したことで、以下の効果が生まれます。
ボールを掴む感覚→回転の要素も加わる
スピード感あふれるテニスがさらにパワーアップしたイメージですね。
年々ボールスピードが上がっているテニス界にあって、
パワーロスを抑止しつつ打ち負けない打球が打てる→そのボールをコントロールできる
という特徴を持つグラフィン360+スピードは、より現代テニスにフィットしたモデルとなっていますね。
どのレベルでもツアーモデルの打感を体感できる
グラフィン360+スピードは、パワーの除く5機種が100Inchで統一さられており、フレーム厚もツアーモデルは23㎜、重量が軽くなっても25㎜(S・LITE)と統一されています。
そのため、285gや275gの軽量モデルでも、ツアーモデル同様のコントロール性能を体感できます。
フレーム厚が細いということは、それだけボールの飛びが抑制されるということになりますが、これはラケットを振らないと飛ばないということになります。
初級や初中級などでは飛ぶラケットを選ぶ傾向がありますが、飛びすぎてしまい手を使ってボールの勢いを抑えるようなスイングをしている方は非常に多いです。
ボールが飛びすぎてしまうと悩んでいる方で軽いラケットがよいという方は、重量が選べるスピードを使用することで、しっかりスイングをしつつコントロール性能が上がるため、振らないという癖がなくなり、テニス技術向上にもつながってきますね。
SPEED2020予約開始!おすすめプレーヤーは?
グラフィン360+スピードシリーズの発売日が2020年3月5日となっており、ネットや店頭ではすでに予約が開始されています。
新スピードには多彩な機種がありますが、それぞれのおすすめプレーヤーは以下の通りとなります。
競技者モデル!G360+スピードPRO
ガンガン振って相手の強打に打ち負けずにコントロールしたい競技者へ
上級者モデル|G360+スピードMP
MPの軽量モデル!G360+スピードMPLITE
幅広い層にOK|G360+スピードS
初級・ジュニアに最適!G360+スピードLITE
女性・年配者も使える!G360+スピードPWR
クリアーな打感を体感しつつ、パワーアシストもほしい女性や年配者へ
進化を続けるスピードでテニス界を旋風するか
世界中で人気が高いスピードシリーズですが、グラフィン360+スピードを使用する若手の人気女子プレーヤーも使用していることで、爆発的な人気を集める予感がします。
・フラットで勢いあるボール
・かけたいときにスピンをかける
こんなラケットを探している方は、グラフィン360+スピード2020はフィットするかと思います。
スピードファンも、違うラケットを探しているという方も最新作のスピードシリーズをお試ししてみてはいかがでしょうか。
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