2020年3月に発売となった「新スピードシリーズ」。その中でも競技向けに位置するグラフィン360+スピードPROを現役テニスコーチがインプレしていきます。

新スピードPROはどんな感じなの?

スピードMPとPROどっちを選べばよいのかな?

新作スピードPROは、前作に比べて柔らかさがかなり増してるよ!
MPとの比較も合わせて、スピードPROをインプレしていくから、参考にしてね!
ーこんな方におすすめの記事ー
■スピードMPと迷ってる
■ガンガン振ってもコートに入るのがほしい方
HEAD G+スピードPRO2020の評価
早速ですが、一番初めに新スピードMPを評価していきます。
打感 | ★★★★☆ | しっかり打感の中に柔らかさ |
パワー | ★★★★☆ | 競技用の中では、かなりパワーあり |
コントロール | ★★★★★ | 強く打ってもコートに収まる |
回転 | ★★☆☆☆ | 相当なスイングスピードが必要 |
操作性 | ★★★☆☆ | 標準的 |
※管理人の感覚での評価です
グラフィン360+スピードPROは、安定感を求めるフラット系ツアーモデルといった感じ!
前作に比べ柔らかさとパワーが増していて、ボールを潰す感覚がしっかり感じられるラケットになっており、完成度の高いラケットです。
振れば振るほど初速の勢いが増し、コートに収まってくれるため、突き球(カウンターショット)がものすごく打ちやすいです。
競技用ラケットの中では、オールラウンドラケットの分類になりますが、回転系はあまり向かない印象でしたので、自分から打ちに行くガンガンフラットで相手を追い込んでいくといったラケットになります。
HEAD G360+スピードPROの特徴
スペック
ウェイト 310g
バランス 315㎜
フレーム厚 23-23-23
パターン 18×20
フレームが厚めのツアーモデルといった感じでしょうか。コントロールラケットでもあり、パワーも十分に出せるラケットです。
特徴
・グラフィン360+でパワー&柔らかさUP
・全種類でツアーモデルの打感を体感できる
抜群の面安定性にパワーが追加され、よりアグレッシブルなラケットとなった新スピードシリーズ!
スピードPROの場合ですと、フラット系ショットでも、安心してガンガンラケットを振る事ができるモデルです。
HEAD G360+スピードMP2020をインプレ
グラフィン360+スピードMPを「ストローク」「ボレー」「サーブ」のショット別に現役テニスコーチがインプレします。
ストローク
■パワーがあり、コートに収まる
■カウンターショットがGOOD
打感・弾道
■打感:カッチリ
ラケットをガンガン振った時は、グッとラケットに乗る感じがあり、ボンッと飛び出していきます。
通常のツアーモデルはしなるラケットが多いですが、スピードPROは、手のひら感覚で打球することができるので、打感に安心感があります。
ただ、ラケットを中途半端に振ってしまうと、非常に硬く感じます。

振れば振るほど柔らかさを感じて、スイングスピードが遅いほど硬く感じるよ!
■弾道:低い軌道がGOOD
面のブレがないので、素直にボールが飛び出してくれます。
飛び出しに勢いがあり、相手コートでうまい具合にボールの勢いが収まるので、フラットでもドカーンと吹っ飛ぶようなボールが少ない安心弾道です。
逆に軌道をあげすぎてしまうと回転がかかりにくいため、ボールが吹っ飛んでしまいます。

低い弾道でもネットにかからず、相手コートにしっかりおさまってくれるから、弾道は思い切って低めでOK‼
振り抜き・パワー
■振り抜き:決して良くはない
・フレーム厚が厚め
・ラケットのしなりがない
という点もあり、ラケットが勝手に振り抜いてくれる感覚はありません。
ゆったりしたスイングの場合、ラケット加速が足らずにボールが飛ばないので、自らスイングをしていくことが求められるラケットです。

大きく振るのではなく、コンパクトに振っていくのがよさそう‼
■パワー:ラケット自体のパワーあり
ラケット自体にはパワーがあるため、相手からの強いボールでも打ち負けずに返球できます。
ただ、スイング時はラケットのパワーを借りて打つというより、自らボールを潰しにいってパワーを出すタイプですので、振らなければボールにパワーを出すことができません。
スイングスピードが速いほど安定したボールでパワーを出すことができるラケットですね。

苦しい体勢からでもしっかりラケットを振れるから、劣勢でも威力あるボールが打てるよ!
スピン・スライス
■スピン:かかりずらい
スピンがかからないというわけではなく、意識をすればかかるといった感じです。
最低限のスピンはかけられますので、多少の緩急や角度をつけることは可能ですが、バウンド後の強烈な伸びは感じられませんでした。
スイングスピードも加速しずらいため、スピンを多用すると本来のスピードプロの性能が半減してしまいます。

スピンはコートを立体的に使うのではなく、左右や時間の変化に使うとよりフラットが生きてきて、よさそう‼
■スライス:打ちやすい
ツアーモデルということを考慮すると、かけやすい部類となります。
伸びのあるスライスというよりかは、安定感のあるスライスという感じで、アプローチ時や守備時など場面で安心してスライスを打つことができました。

ボレー・サーブ
癖がなく扱いやすい
■サーブ
フラットの威力が上がる
ボレー
ラケット自体にはパワーがあり安定感もありますので、シャープなボールを打つことができました。
ただ、スライス回転を使ったドロップやロブボレーなどでは、しっかりラケット操作をしなければならず、器用はボレーをすることにはあまり向いていないと思います。
強いボールに対して打ち負けないことラケットですので、速い展開のポーチボレーストレートアタックの返球時などで性能を発揮してくれました。
サーブ
サーブは全体的に安定感とパワーがあがる感じで、どのショットでもそつなくこなしてくれます。
特にフラット時は勢いあるボールが打てますね。
振り抜きはそこまで良くはないので、スライスやスピンではすごく回転量がかかるというわけではありませんが、ある程度のスピードで安定して打てることはできます。
変化を求めるサーブというよりかは、安定したサーブに特化したという感じです。

ボレーもサーブも変な癖がなく、扱いやすかったよ!オールマイティーに使いこなせるね!
スピードMPとの比較
ー | ラジカル | PRO | MP |
パワー | ★★★✭☆ | ★★★✭☆ |
★★★★☆ |
コントロール | ★★★✭☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
操作性 | ★★★✭☆ | ★★★☆☆ | ★★★✭☆ |
スピン | ★★★★☆ | ★★✭☆☆ | ★★★☆☆ |
※よく比較対象とされるラジカルも入れています。
※3つのラケットを比較するための☆数値となっています。
打感や性能はそれほど変わらないスピードPROとMPですが、一番の違いはパワーです。
両方とも自らのスイングでパワーを出していきますが、MPの方が明らかにボールが飛びますし、スピンもかかります。
ストリングパターンがPRO18×20、MP16×19の差が出ているなーという印象です。
それぞれの以下のポイントでラケット比較をするとよいでしょう。
■スピードMP…パワーと安定感がある
■ラジカル…スピン主体でオールマイティー
フラットでガンガン振っていきたい方はPROの方が安心感がありますが、MPほどプレーに柔軟性を持たせることは難しいかと思います。
PROを全体的に優しくしたのがMPとなりますので、ツアーモデルに自信がない方はMPの方がよさそうです。
HEAD G360+スピードPRO2020のまとめ
グラフィン360+スピードPROはこんな方に向いているラケットです!
・ベースラインプレーヤー
・カウンタープレーヤー
・圧倒的安定感を求めたい人におすすめ
スピードPROはどんなに振ってもコートに入ってくれるという安心感があるので、劣勢の状況でもしっかりラケットを振れるのでないかと思います。
タイプ的には圧倒的にシングルスプレーヤー向きのラケットとなりますが、1日に3試合4試合とした場合は、少ししんどくなりそうな感じはします。
どんな時でも振り切れる自信がある‼体力には自信がある‼という方は、スピードPROが最高のパートナーになってくれますよ!
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