硬式テニスのフォアハンドストロークでは、両手バックハンドストロークのように制限がないため自由が利く分、不安定になりやすいためスイングが安定しなくて悩んでいる方も多いかと思います。
このような場合、真っ先に考えられるのが、左手が正しい目的で効率よく使われていないことが挙げられます。
✔ボールが浮きやすくなる
✔打点がバラバラになる
✔ボールに威力がでない
上記のような悩みをお持ちの方は左手を使い方を知ることで改善されますので、左手の必要性や使い方について解説していきます。
フォアハンドで左手が重要な理由とは
フォアハンドが不安定になる一番の理由は「腕の自由が利きすぎる」ことです。そのため、右利きであれば右手のみでスイングをしてしまう、いわば手打ち状態になりやすくなります。
手打ちスイングは、打点がまちまちになってしまったり、腕に力が入りやすくなるため、どうしても打点時の衝撃を腕のみで受けてしまうことになり、怪我の原因にもなります。
両手バックハンドは、慣れてしまうと非常に安定したショットを打てるようになりますが、これは、腕の自由がないがゆえに、重心移動や体の回転といった体全体でスイングをすることでしかボールを飛ばすことができないためです。
フォアハンドでも、体の回転を使用して打球することが重要となり、そのコツが左手の使い方を知ることです。両手バックハンドのように右手と左手を連動させることで、体を使用したスイングをすることが可能になり、スイングの安定やスイングスピードUPに繋がってきます。
フォアハンドで左手を使うメリット効果
人間の体は左右対称にできています。言い換えれば左右対称が最もバランスのとれた状態となりますね。
フォアハンドでも、右手と左手の形を左右対称にすることによって、姿勢が保たれバランスのとれた形となります。
左手の使い方をマスターしバランスが取れるということでスムーズに体を動かすことに繋がり、手打ちスイングも解消してくれます。
→スムーズに体を使用できる
→体の回転が使用できる
→力みのないスイングフォームとなる
体を使用しリラックスしたスイングをすることで生まれるメリットとして、打点の安定とスイングスピードUPの2つが挙げられます。
メリット①打点の安定
フォアハンドで左手を上手く使えると、体の回転を使いスイングを行うことができるため、腕に力が入らなくなります。
打点が安定しない原因は、腕に過剰な力が作用することで起こってきます。グリップを握りしめると面の向きが変わってしまいますよね。なにかアクションを加えることでラケット面や打点の位置が知らぬ間にずれてきてしまうのです。
腕に力が入らないということは言い換えれば腕の形が変わらないということになりますので、テークバックからインパクトにかけてラケットと体の距離感が安定し、結果として打点の安定につながってきます。
メリット②スイングスピード
フォアハンドで左手を上手く使えた場合は体の回転を伴ったスイングフォームを作り出せますが、左手が上手く使えていない時は右手始動でスイングしているということになります。
右手始動=手打ちとなります。手だけでのスイングではスイングスピードは上がりにくくなります。スイングスピードの原理については 硬式テニスのフォアハンドのコツは『クイッ』と『ビュン』 をご覧ください。
体の回転を使うことで腕が加速をし、結果としてスイングスピードが上がってきます。
また、左手を上手く使用すると体の開きも抑えられ、スイングが横ぶりではなく縦ぶりになってきますので、トップスピンもかけられるようになります。
フォアハンドの左手の使い方のコツ
左手を上手く使うことでフォアハンドのフォームが安定し、ボールの威力も上がってきます。左手を上手く使うコツとして2つ意識する点があります。
・左手を使用したテークバックの取り方
・左手と右手を連動させて行うスイングのやり方
テークバックの作り方
フォアハンドで左手が上手く使えない大きな理由の一つが、テークバックの取り方にあります。
右手と左手がバラバラの動きをしてしまうと、どうしても軸を保つことができず手打ちのスイングになりやすくなります。
正しいテークバックまでの手順は以下の通りです!
①左手を使用して右側に向きを作る「ターン」
②ターン後、左右の手を均等に開く「テークバック」
テークバックをラケットを引くではなく、ターンをして腕を開くです!そうすることで、左右の腕が左右対称となりバランスよくなるため、軸も安定し、体の回転を効率よく使用できるようになります。
スイング時の左手の使い方
フォアハンドは体が開きと連動してラケット面も上向きになりやすく、アウトが多かったりスライス回転がかかってしまうといったことが起こってきます。
体の開きが速くなる原因は、体の動作と腕の動作がバラバラになり、体の開きが極端に早くなることが挙げられますが、左手をうまく活用することで体の動作と腕の動作を連動することが可能となり、手打ちや面の安定を作ることができます。
スイング時の左手の使い方の手順は以下の通りです!
①スイング時、左手を追いかけるようにしてスイング「インパクト」
②フィニッシュ時、左手でグリップをキャッチする「フィニッシュ」
体が開くということは右手と左手がバラバラな動きになるということになります。本来、テニスのスイングは体の回転を打ちにいくものです。打点を意識するのではなく左手を追いかけることで、無駄な力が抜けてきます。また、フィニッシュ時に左手でグリップをキャッチするようにすると体の開きを抑えられスイングも縦ぶりになりますので、ボールに回転を与えるためのスイング軌道を作ることができます。
フォアハンドを安定させるために左手が重要
強いボールを打ちたい!という思いが強いほど、腕だけのスイングになってしまい、結果として安定性がなく威力のないボールになってしまいます。
体を上手く使うためには、フォアハンドでは左手の意味を知ることが重要です。
・腕の形は左右対称がもっとも支えの利く形
・右手だけに力が入らないように、左手始動のターン
・左手を追うようにスイングすることで、体の開きを抑える
・最終的に左手でラケットをキャッチできれば、バランス〇
左手を意識的に使うというよりかは、体を使用したスイングをしたら結果的に上記のポイントを満たせると考えた方がよいです。あまり左手を意識してしまうと、かえって動作が硬くなりカチカチのスイングになってしまうからです。
まずはターンは左手始動・フィニッシュは左手でキャッチの2つのみ意識すればOK!ぜひ、左手を上手く使用してバランスの良いカッコいいフォーム・安定したボールを手に入れてみてください。
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