
ロブばかり上げるペアに全然勝てないの…
勝ち方が知りたい!
女子ダブルスや男性の年配プレーヤーに多いロブ戦術……
お客さんに相談される内容NO,1と言っても過言ではありません。
結論から言うと、ロブペアの心理を読み解けば突破口が開けます。
苦手意識が強い人は、ミスを恐れたり失敗しないようにロブで応戦したりと、自分の方に目が行きがち。
実は、この考え方が、泥沼にはまってしまうのです。
20年近くコーチをしてきた経験から、ロブペアの考えていることを紐解き、対抗策と有効な戦術について解説していきます。
きっとロブ対策の新たな考え方を手に入れ、がらりとテニス観が変わるはずです。
- いつも自滅してしまう
- 試合が長くなってしまう
- ロブペアを崩す戦術が知りたい
※ロブ対策の前衛の動き方について書いた「女子ダブルスのロブ対策とは?前衛の動きがカギ」を読むと、より理解が深まります。

テニスコーチ歴17年
初級者~上級者まで幅広く指導した経験や知識を配信
テニやろ(@tenigoto6011)
テニスでロブばかりのペアに有効な戦術は「相手の誘いに乗らない」

ロブばかり打つペアへの戦術はずばり「自分たちのテニスを貫くこと」です。
どういうことかは、ロブペアの心理を紐解けばわかります。
- 勝手にミスしてくれないかな
- ロブ合戦になったらラッキー
ロブで対抗しようものなら、普段からロブを使ってるペアにはかないません。
ロブペアの「誘い」にのらずに、どうやったら自分たちのテニスをできるかを考えましょう。
「ロブをあげさせた」の考え方が大切
ロブペアは、ロブを嫌がっている姿が大好物!
そんな姿を見せないためにも、考え方を変えるとよいです。
×ロブ上げられた、嫌だな
〇相手にロブをあげさせた
考え方一つで大きく変わるのがテニス。
都合よく考えることで、アグレッシブルさが生まれ、相手にプレッシャーをかけられます。
テニスでロブばかり上げるペアの特徴

ロブペアの特徴は、以下の通りです。
- 観察力に長けている
- タッチ感覚が抜群
- 素早いポジション取り
勝つ鉄則は、相手を知ること!
それぞれ特徴を簡単に解説します。
観察力に長けている
ロブは滞空時間が長いため、観察する時間も増えます。
例えば、こんな風に。
- 苦手なショットを分析
- ポジションを分析
- 心理の変化を分析
ロブペアは、観察しながらケースに応じてロブをあげ、ミスを誘おうとしているわけですね。
タッチ感覚が抜群
ロブを得意とするプレーヤーは、打球感覚に優れていることが多いです。
理由はこちら。
- コントロール重視と割り切っている
- 「打たないテニス」の経験値が豊富
感覚が優れているから、強いボールでも平気でロブをあげてきます。
また、難しいボールを打ったとしても、精度の高いロブが来ることもあるでしょう。
相手の技術が高いと割り切ることも大切です。
素早いポジション取り
ロブを打つ人は、ポジション取りがよく、なんでも返球してきます。
理由はこちら。
- ロブによって時間が生まれる
- スマッシュに慣れている
- 経験値から得た予測力
フットワークに自信がない点を、素早いポジショニングで補っているのです。
ロブペアに有効な3つの対策

ロブペアの特徴さえわかれば、対策がうてますね。
おすすめの対策はこちら。
- ポジションを変える
- ボールに変化を加える
- 前後に動かす
まずは、自分ができそうな対策を見つけてプレーしてみましょう。
それぞれ、何をすればよいのかを解説します。
ポジションを変える
戦況によって柔軟に考えられる器用さが武器の方におすすめです。
前衛
- ポイントごとに前衛の位置をかえる
- ポーチに出ようとしてでない
- 相手が打つ瞬間に後ろに下がる
後衛
- 雁行陣と並行陣を使い分ける
- ロブカット
「自分たちから仕掛けている」といった意思を相手に見せるだけで、ロブペアのミスを誘えます。
ボールに変化を加える
ショットに自信のある方におすすめ!
効果的なショットは以下の通り。
- 球種を使い分ける
- 回転量をあげる
スピンやスライスでボールに変化を加え、相手の予想を超えるボールを打ちましょう!
例を挙げておきますので、参考にしてください。
- 相手が並行陣:回転量を上げてミスを誘う
- 相手が雁行陣:跳ねるスピン・滑るスライス
特に、スライスは相手の打点を低くできるので、ロブも高くなり対応しやすくなります。
前後に動かす
コントロールに自信のある方は、相手を動かすとよいでしょう。
ロブを打つ人は、フットワークを苦手にする場合が多いからですね。
相手陣形によるおすすめのコースはこちら。
- 雁行陣:前後やアングル
- 並行陣:センターやロブ
- 後ろ並行陣:センター中心
特に前後の動きは、最も苦手とする動きです。
相手が後ろにいるのなら、迷わず前後に走らせちゃいましょう!
ロブばかり打つ相手に有効な3つの戦術

戦術面での有効な戦術はこちらです。
- ロブをあげさせない
- 2バック→ボレーカット
- ロブチェンジ→並行陣
ロブペア相手には、どうやったら攻められるかを考えることが重要!
受け身になったら、相手の思うつぼですからね。
それぞれ解説しますね。
※特定のシチュエーションについては書いていませんので、あくまで考え方の参考にしていただけばと思います。
ロブをあげさせない
そもそもですが、ロブをあげさせなければ、ロブに悩むことはありません。
あげさせない方法はいくつかあります。
- 跳ねるボールや曲がるボール
- 打つタイミングを早くする
- 走らせる
相手が苦手とするところに自分たちの得意をぶつけてやれば、そう簡単にロブをあげられないでしょう。
ロブを受ける方法ではなく、ロブをあげさせない工夫に目を向けてみてください。
2バック→ボレーカット
前衛でのロブ対応が苦手なら、2人ともベースラインに下がるのも良いでしょう。
やり方はこちら。
ダブル後衛でチャンスを待ち前へ詰める
- ポジションはベースライン付近
- チャンスボールを待つ
- ロブならボレーカットで前へ
- 2人で同時に前に詰める
そもそも、前衛でロブが苦手なら、無理して前にいる必要はありません。
ロブのことばかり考えてる前衛は、プレッシャーを与えられませんからね。
相手は強いボールは打ちませんから、チャンスを待って前に詰めれるダブル後衛の方が得策でしょう。
ロブチェンジ→並行陣
並行陣なら、ノーバウンドカットのロブチェンジに挑戦してみてください。
ポイントはこちら。
並行陣を崩さずに常にプレッシャーをかける
- 並行陣前衛は前めのポジション
→こぼれ球に集中
→無理ならすかさずチェンジ - 並行陣後衛はサービスライン後ろ
→縦ロブはボレーカット
→ボレーカット後は並行陣を保つ
ロブカットをして並行陣を保てれば、常に相手にプレッシャーを与えられます。
前衛は、中途半端にボールを追わずに、無理ならすぐにチェンジしましょう。
結果として、後衛も動きやすくなり、スムーズに対応できます。
ロブペア相手でも自分たちのテニスを貫こう!
ロブペア対策をおさらいします。
- 相手の誘いにのってはならない
- ショットなら「変化」が有効
- 動かすなら前後が有効
- ポジションは極端に下がらない
- 自分たちの特徴を生かした戦術を選択すべし
相手には必ず得意分野と苦手分野があります。
得意分野に対抗するのは、精神的にもきついですよね。
相手の特徴を把握しつつ、自分たちのプレーを優先していけば、必ず道は開けます。
同じことを繰り返して毎回同じ結果になるくらいなら、この記事を参考にして、新たな戦術の一歩を踏み出してみてください。
きっと、自分にしかできないロブ対策が生まれてくるはずです。
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