
ポーチっていつ出ればいいの?

ポーチに出るたびにストレート抜かれるんだけど…
相手に嫌がられる前衛になるためにも、ポーチはどんどんトライしていきたいですね。
結論から言うと、タイミングと失敗を恐れない勇気さえ習得してしまえば、ポーチにどんどん出ることができます!
試合でヒーローになれますね。
試合で活躍できるポーチのタイミングとコツを、現役のコーチが段階を追って解説していきます。
テニスのダブルスでポーチに出るタイミング

ダブルス前衛でポーチに出るためのタイミングには、2つのパターンがあります。
- 相手のスイング中
- 相手のインパクト後
共通点は、相手がスイングをし始めてからはコース変更が難しいことです。
ポーチは、相手がどうしようもないタイミングで出れば、左右を抜かれるリスクが減ります。
逆に、下記のような場合は、ポーチ失敗の可能性を高める結果に……
- 味方のボールが深くいった時
- 相手の態勢が崩れた時
一見ポーチのタイミングに思えますが、実は、まだ相手はスイングを開始していません。
あくまで「ポーチの準備段階」であって、ポーチに出るタイミングではないので、ご注意ください。
それでは、ポーチにタイミングを深堀して解説しますね。
タイミング①スイング中

- 相手が苦しいままスイングをした時がベスト
ポーチのチャンスがグッと上がるシチュエーションですね。
態勢が崩れている時は、コースを狙うことが困難なため狙い目!
仮に、相手がコースを変えようとしても精度が落ちるので、ミスを誘うことも期待できます。
しかし、相手がスイングを始める前にポーチに出ると、ロブなどで交わされる可能性が高くなります。
態勢が苦しい+スイング中が、ポーチのベストタイミングです。
タイミング②インパクト後

- 相手にある程度余裕がある時は打ってからでOK
チャンスがあればポーチに出たいというシチュエーションです。
リスクを負う場面ではありませんので、コースの判断ができてからでOK!
早く動きすぎてしまうと、簡単にコースを変えられてしまいます。
そもそも出られる場面でないことが多いので、無理をせずに、出られたら出るくらいの気持ちで準備をしましょう。
ダブルスでポーチに出るための3つのコツ
ポーチのタイミングを実践するコツは、以下の手順を踏むことです。
- 準備①ポジショニング
- 観察・予測
- 準備②スプリットステップ
ポーチのタイミングを掴むためには、準備と観察が超大切!
準備や観察がない状態でポーチに行くと、想定外時に対応できません。
2段階準備を入れることで、より正確にポーチのタイミングを計れます。
流れはこんな感じ。
相手にとって嫌なポジションを取る
↓
相手の状況を観察し、どんなボールが来そうか予測する
↓
予測に対して、ポーチに行くための準備をする
それぞれ、コツを説明していきます。
準備①ポジショニング

相手に向きを作る
ポーチに限らず、すべての場面で絶対に取り入れたい準備です。
相手に向きを作ることで、以下のようなメリットが生まれます。
- 左右のスペースを消すことができる
- より相手を観察することができる
向きを作るのと作らないのとでは、相手に与えるプレッシャーはまるで違ってきます。
詳しくは下記の記事で解説しています。
観察・予測の仕方
下半身→上半身の順で観察
下半身から観察することで、相手の状況をいち早くつかむことができます。
というのも、人は、移動やスイングをする際、下半身から動き出すからです。
見るべきポイントは2つ!
- 重心が前なのか後ろなのかどうか
- 止まっている時間が長いかどうか
相手が、「打球フォームに入った際に踏み込んでいない」「止まっている時間が短い」と時は、余裕がない時です。
加えて、相手の下半身から上に向かって観察すれば、より精度の高い予測になるでしょう。
予測のやり方に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。
準備②スプリットステップ
打球者に向かってスプリットステップ
ステップをすることで、出るタイミングはもちろん、最短で相手のボールへ移動することができます。
『相手に向かって』と言うのがポイント!
- 相手に対して動く準備ができる
- 斜め前方に動きやすくなる
- 前後左右どこにでも対応できる
ステップを取り入れれば、どこに来ても対応できる準備ができるので、横を抜かれるリスクも減らせます。
よくありがちな ポーチ=センターに移動 というのは、実は逆効果です。センターに移動すると、逆球に対応できないだけでなく、ボールが自分から遠のいてしまいます。
ポーチは決断と思い切りが大事
そもそもポーチってなんのためにあるのでしょうか。
もちろんポイントを取るためですが、その他にも下記のような効果があります。
- 相手ストローカーが嫌がる
→ミスが期待できる - 相手前衛が警戒しポジションが下がる
→味方ストローカーが楽になる
思い切りのよいポーチは、心理的な部分で効果を発揮するわけです。
ストレートを抜かれるから…、ミスが怖いから…といってポーチに出ない前衛は、怖くないですよね。
結果として、相手が自由にテニスできる環境を与えてしま士、味方ストローカーが苦しむことになるでしょう。
目の前の一点を失いたくないからといってポーチに出ないのではなく、試合全体で優位に進めるためにも、積極的にポーチにトライしたいですね。
ダブルスでのポーチのタイミングとコツ|まとめ
ポーチのタイミングとコツをおさらいします。
- ポーチのタイミングはスイング時
→スイング中はコース変更が困難 - 準備・観察がタイミングを掴むコツ
→相手にプレッシャーを与える
→自分にも余裕が生まれる
ストレートを向かれやすい人は、少し我慢をして動き出すことを意識したいです。
逆に、上手く出れない人は、まずは準備と観察をするところから意識してみてください。
前衛にいる時は、常にポーチのチャンスをうかがって臨むことで、体感でもタイミングがわかってきます。
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