2020年1月に発売となったHEADメーカーの新作テニスラケットプレステージシリーズ。
今作で33年の歴史を誇るプレステージですが、その中でも最もパワーがあるのが「プレステージPRO」となります。
プレステージPROが最もパワーがあると聞いたけど、今までのと比べてどのくらいパワーがあるの?
現役テニスコーチでもある当サイト管理人が、実際にプレステージPROを試打した感想やおすすめプレーヤーなどをインプレしていきます。
HEAD G360+プレステージPROの特徴は?

スペック
フェイス:95Inch
ウエイト:315g
バランス:315㎜
フレーム:22/22/22
パターン:16×19
特徴
・グラフィン360+を搭載
・プレステージ特有の打感やしなりは健在
・シリーズで一番打感が硬い
前作から大きく変わった機能として、グラフィンタッチからグラフィン360+に変わったことが挙げられます。グラフィン360+によってクリアな打感とパワーがプラスされ、前作に比べパワー面がかなり強化されています。
また、プレステージPROは、プレステージシリーズで一番フレーム厚が厚く、ストリングパターンも18×20ではなく16×19のため、プレステージの中でもよりパワー面に特化したモデルとなります。
その他のG360+プレステージシリーズの詳しい特徴を知りたい方は下記の記事をご覧ください。
HEAD G360+プレステージPROの評価・インプレ

・思ったよりも重さは感じず、面が小さい分振り抜きが良い
・フラットはもちろん、スピン時の勢いを感じられる
・ヒットミスの場合は、やはり苦しい
打感
フレームが厚く設定されているので、硬く感じるのかなーと思いましたが、しっかり振ることでプレステージ特有のしなりを体感できました。
打球音は少し高音をでしたが打球音ほどの硬さは感じず、弾く感覚もありつつボールの引っ掛かりもありました。ストリングパターンが16×19であることが絶妙な引っ掛かりを生み、スピンをかけている感覚を作り出している感じです。
ボールを潰すようにスイングすることで、インパクト時の不快感がなくなり、逆に気持ち良い打感となりますので、ガンガン振っていくプレーヤーは病みつきになる打感なのではないでしょうか。
スピン・パワー
パワー面は間違いなく今作のプレステージシリーズの中では一番感じました。
打球直後の初速が速く、打球後勢いよくボールが飛び出していくのがわかります。
MIDやMPに比べるとボールは若干上方向へ飛んでいくイメージですが、回転の要素やパワーアシストもあり勢いを保ったままボールが相手コート際で落下してくれます。
プレステージというと、低い弾道で飛んでいくことでバウンド後も低い弾道のまま勢いを保っていくイメージですが、プレステージPROに限っては回転の要素も加わりボール自体に勢いがあるため、バウンド後は勢いよく弾んでいく印象です。
実際に受けてもらった人にも、バウンド後の伸びがえげつないと言われましたし、エッグボールのような軌道を描けるラケットです。
ただ、ボールを潰すようにして打たないと回転がかかりにくくなるため、ボールの勢いばかりが先行してコート際で落下してくれません。
ガンガン振ることで、ガットにボールが食いつき回転の要素も加わり、勢いのあるボールが安定してコートに収まっていくラケットですね。
操作性
パワーがあるといってもプレステージですので、スイートスポットを外せば、一気に飛びは悪くなります。
苦しい体制などでの対応では、ただ当てるようなスイングではイメージよりも勢いのないボールが飛んでいきます。
スライスも同様で、しっかりスイングすることで回転のかかった伸びのあるスライスが打てましたが、芯を外したり中途半端なスイングでのスライスは、逆に減速するようなボールとなりました。
また、普段275gのフォルクル6を使用している僕ですら、ラケットを振る際は重さをあまり感じないのですが、振らない時(ボレーなど)では、ずっしりとした重さを感じましたので、決して操作性がよいとはいえない印象です。
パワーアシスト性能は高いのでボレーの弾きも良いですが、小技や繊細なタッチを求めるのであれば、PROよりもMIDやMPがよさそうです。
HEAD G360+プレステージPROおすすめプレーヤー

・今使っているプレステージよりもパワーのあるボールが打ちたい方
・ボールを潰してスイングをする方
・苦しい場面でもラケットを振れる方
プレステージPROは、ガンガン振っていくことでラケット本来の性能をいかせますので、操作性を重視したいのであればプレステージTOURやS、フラットボールでコントロールしたいのであればMIDやMP、ボールに勢いをつけたいはPROがよさそうです。
芯を外した際のボールの飛ばなさはありますが、それを差し引いても攻撃時のボールの勢いはピカ一です。
シリーズで一番の硬さらしいですが、正直硬さを感じるというよりかはフレームの強さを感じる硬さといった印象ですので、打っていても体にビンビン響くような感覚はありません。
しなりを感じつつも、パワーボールを打ちたいガンガンプレーヤーに最適のラケットと言えます。
ヘッド G360+プレステージPROの詳細
ヘッド G360+プレステージPROのインプレまとめ
個人的にはプレステージPROはかなり使いやすかったです。というよりも、今までにないボールの勢いを出すことができて、衝撃すらありました。
僕は普段フラット系ですので、プレステージPROの少し上方向へ進んでいく弾道に最初は戸惑いましたが、ボールを潰すようにしてスイングをしたことで、この悩みはすぐ解決してくれました。打った感じからもボールの勢いとスピンのかかり具合の両方を感じることができ、今までにないボールの弾み方をしてくれましたし、なぜだかアウトはしないと感じが芽生え、自信をもってラケットを振ることができました。
普段フラット系主体のプレーヤーの場合、よりボールが勝手に回転してくれる感覚を味わえ、バウンド後のえげつない弾み方をしてくれるので、1つ上の段階のテニスができたのかなーと思いました。
ただ、「ラケットをしっかり振っていく!」というのが大前提にあるラケットですので、使用する際はガンガンラケットを振っていくことをおすすめします!
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コメント
現在自分は、ウルトラツアー95を使用しているのですが、プレステージPROはウルトラツアー95と比較した場合、よりバウンド後の伸びを感じることができましたか?
コメントありがとうございます。
スイングスピードやフラット・スピンとかによるところもあると思いますので、あくまで僕の感覚ですが、
ウルトラツアー95の方がパワー感・バウンド後の勢いはあると思います。
参考になれば幸いです。