部活やサークルで練習メニューの質がワンランクあがる考え方と実例を紹介していきます。
目的を達成するための練習メニュー
上達に欠かせない要素です。
球出しをやってラリーをしてゲームという一連の流れが定着していますね。
同じメニューでも、少し視点を変えれば中身が別モノになり、一つ一つの練習に意味を持たせることができます。
現役のテニスコーチが、普段行っているレッスンの考え方をお伝えするとともに、具体的なやり方についても解説していきます。

実際に書いてるレッスンメニューも公開します♪
テニスの練習メニューの考え方
僕がレッスンメニューを組み立てる際の考え方は、以下の通りです。
- 最終的に身に付けたいこと
⇓(そのために) - 必要なラリーや陣形練習
⇓(そのために) - 必要なショット練習
球出し→ラリー→陣形→ゲームと考えてしまうと、表面上は流れがあっても、根本的なところで単発の練習になってしまいます。
言い換えれば、目的地を決めずにドライブをしているようなものです。先に目的地を決めることで、何時に、どの道で、どのくらいの速度で と目標に対しての具体的な道筋が明確になりますね。
試合のために陣形があり、陣形のためにラリーがあり、ラリーのために球出しがある
このような考え方をすることで、それぞれの練習が独立したものにならず、最終目標に向かって意味のある練習となっていきます。
テニス練習メニューの考え方のコツ
練習メニューを組み立てていく際の考え方のコツは3つあります。
- 試合を想定した練習メニュー
- 1メニューで1テーマ
- メニューは最後から作る
それぞれ詳しく解説していきますね!
試合を想定
例)ショートクロスで点が取りたい!
どんな場面で打てるのか→どのくらいのボールなら上手くいくのか→精度をあげなくちゃ→打ち方も必要だよな
試合でやりたいことがあるから・実践したいから練習するわけですよね。
- いくらいいショットを持っていても使い方を知らなければ宝の持ち腐れ
- 使う場面がわかっていてもしっかり打てなければ、試合では使えない
常に試合を想定して練習をすれば、球出し練習がただの球出し練習ではなく、目標に沿ってより中身の濃い球出し練習へと変わっていきます。
1メニュー1テーマ
例)ショートクロスを目標に練習だ!
陣形練習は雁行陣がいいよね→ショートクロスだからラリーはクロスだね→球出しは回転とコントロールを中心にやろう!
テーマが決まると、練習メニューにメリハリができ、だらけません。
- 方向性ができ、練習効率UP
- 練習意図がはっきりで、上達スピードUP
テーマは細かくなくてOKです。あまりに細かすぎるとやりたくない人も出てきちゃうので。
ただ、1つの練習に2つも3つもテーマを入れることはおすすめしません。なにをやったのかがわからない状態になってしまいます。
1テーマを目標に練習メニューを組み立てることが、上達できるメニュー作りのコツです。
最終メニューから作る
例)試合でショートクロスを打つんだ!
相手をショートクロスで追い出しチャンスを作ろう!
次に、ショートクロスのテーマに必要なことを、陣形→ラリー球出しの順番で考える。
陣形練習…いつ打てばよいのか
ラリー練習…コントロールが必要
球出し練習…回転ショットが必要
実際の練習メニューに当てはめていきます。
- 球出し:回転ショットの練習
- ラリー:回転ショットを使ったクロスラリー
- 陣形:どの場面でショートクロスを打つかの意識
- ゲーム
ゲームを想定したテーマ(目標)を決めれば、目標を達成するために必要なことを探していくことで、どの練習も充実した内容の練習メニューを組み立てることができますね。
コーチが作るテニス練習メニューを公開
実際に現役テニスコーチの僕が作っている練習メニューを公開しますので、参考にしていただければと思います。

※僕の場合は、レッスンの最後のメニューから書いているため、ゲーム→陣形→ラリー→球出しの順番になっていますが、実際にレッスンをする際は下から上に進めていきます。
このメニューはレッスン用なので細かく設定していますが、ざっくりでOK。重要なのは、しっかり『流れ』があるかどうかです。
ざっくりやることを決める(最終目標という部分)
大枠が決まれば、あとは細かく必要に応じてかみ砕いてそれぞれのメニューを作成していけばよいです。
僕がこのやり方を自然にできるようになるまで3か月かかりました。決して簡単ではありませんが、参考にしてみてください。
テニスの練習メニューの考え方まとめ
もう一度テニスの練習メニューを作る際の考え方のコツをまとめます。
- ゲームを想定したメニューが上達のカギ
- 1レッスン1テーマでメリハリのある練習
- 最終目標から逆算してメニューを作る
コーチ歴15年の僕の経験からも、練習メニューで上達度合いは変わります!
もっと刺激のある練習がしたいという方は、ぜひ、逆算メニューに挑戦してみてください。
単純にストロークやってボレーをやってゲームという練習メニューをやってきて、「もっと刺激のある練習がやりたい」と思っている方は、難しいかもしれませんが、ぜひこの記事の練習メニューの考え方を参考にしてみてください。
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