
なかなか思い通りにコントロールできなくて困ってます……。
テニスプレーヤーにとって、コントロールは永遠のテーマですね。
「アウトしちゃう」「いつも浅くなる」「細かいコントロールが苦手」こういった悩みは尽きません。
コントロールに苦手意識がある方の多くは、必要以上に考えすぎてることがあげられます。
ポイントは、コントロールに対しての考え方を根本から変えること!
テニスのコントロールにおける原理やコツ、練習メニューを、現役コーチが解説していきます。
コントロールへの苦手意識が強くて自信もってテニスをプレーできない方は、ぜひ参考にしてください。

テニスコーチ歴17年
初級者~上級者まで幅広く指導した経験や知識を配信
テニやろ(@tenigoto6011)
テニスにおけるコントロールの原理
テニスにおけるコントロールの原理は、以下の3つから成り立ちます。
- 左右のコントロール
- 高さのコントロール
- 距離のコントロール
どれか一つが崩れることで、狙ったところに打てずにコントロールが乱れるのです。
よって、上記3つの中から原因を見つけて改善することが、狙ったところに打つためのファーストステップだといえます。
また、上記で記したコントロールの原理には意識する順番があり、「①左右②高さ③距離」です。
コントロールの順番 | 原因の例 |
---|---|
①左右 | 面の向き(左右)・体の向き |
②高さ | 面の向き(上下)・スイング軌道・ボールの軌道 |
③距離 | ボールの勢い・回転量 |
コントロールの原理を理解するだけで、的確な修正の役に立ちますよ。
加えて、どんなボールを打ちたいかの目標を設定することにより、コントロール力は飛躍的に向上するでしょう。
テニスでコントロールが上手くいかない理由
コントロールが上手くいかない理由は、以下の通りです。
- スイングが手打ち
- 弾道のイメージがない
手打ちは、面の方向が崩れたり、スイングの軌道が一定ではなくなったりと、コントロールが乱れる要因になります。
また、コートに入れる意識が優先されると軌道のイメージが漠然としたものになり、不安感の中で打つことに。
これらは、皮肉にも「とにかくコートに入れなきゃ」と強制的な考えになるほど、引き起こされやすくなります。
「こんなボールを打ちたい」と意欲的なイメージをもつことで、目標に対してスムーズに体が動かせるのです。
では、コントロールを上げるための具体的なやり方を、次で解説しますね。
テニスのコントロールをアップする3つのコツ
テニスのコントロールをアップするコツは、原理に基づいた基礎に目を向けることです。
- 左右のコントロール:体の回転で打つ
- 距離のコントロール:威力や回転量の調整
- 高さのコントロール:弾道のイメージ
具体的に何をすればよいのかを、それぞれ詳しく解説します。
身体の回転で打つ
体の回転で打てば、全般的なコントロールアップが期待できます。
重要なのは、小手先のテクニックではなく、身体の使い方をマスターすることです。
体の回転で打つコツは3つ。
- ターンをする
- 下半身の回転を利用する
- 打ちたい方向におへそを向ける
これにより、腕への意識がいかないため、ラケット面の向きが変わりにくくなります。
さらに、ボールの勢いや回転調節など、コントロールに必要なすべての要素を含むので、トライしてみてください。
詳しい打ち方については、下記の記事を参考にしてください。
ボールの威力や回転量を調節
ボールの球種によって、距離の調節方法が異なります。
- フラット系:威力を調節
- スピン系:回転量を調節
威力や回転量を調節するコツは、スイングスピードです。
流れはこんな感じ。
身体の回転速度をあげる→スイングスピードもあがる→威力や回転量があがる
よって、スイングスピードの意識が、距離のコントロールアップにつながります。
フラット系の距離コントロールのコツ
fラット系プレーヤーは、スイングスピードを「音」で調節する方法がおすすめです。
素振りをしたときに、インパクト付近でどんな音がなっているのかで判断できます。
- 威力を抑えたい:ビューンとなればOK
- 威力を上げたい:ビュッとなればOK
どのくらいの音がコントロールをしやすいのか、確かめてみてください。
スピン系の距離コントロールのコツ
スピン系プレーヤーは、回転量を「数値化」することで、調節しやすくなります。
例えば、普段打っているスピンの回転量を「100回転」としましょう(値は何でも構いません)
基準値を作れば、回転量の値を変えるのが簡単になります。
- 回転量を増やす:150や200回転を目指す
- 回転量を減らす:50回転をイメージする
あとは、どれだけ飛ばしたいかに応じて、数値を調整すればOK。
思ったよりも簡単に成果が出せるはずです。
スピンについては、下記の記事で詳しく解説しています。
弾道のイメージ
フォームが固まっている方は、弾道のイメージの仕方がコントロールアップに役立ちます。
コントロールを上げるイメージのポイントは、以下の通りです。
- 構えの時点で弾道イメージする
- まずは落下地点(目標)を決める
- イメージは落下地点から逆算する
コートは無視して、どんなボールを打ちたいかを明確にすることが重要!
目標がしっかりしていれば、身体も効率的に動かせます。
もし弾道のイメージがつきにくい場合は、相手の真似をするのも効果的です。
詳しくは下記の記事を参考にしてください。
テニスのコントロールアップにおすすめな練習メニュー
コントロールをあげるには、打ち方とイメージの両方を練習する必要があります。
- 打ち方:長い棒を使ったメニュー
- イメージ:カゴを使ったメニュー
道具は必要になりますが、すぐに効果を実感できます。
それぞれの練習メニューを実践してみてください。
手打ちを改善する練習メニュー
遠心力を利用し、強制的に体の回転を習得するメニューです。
- 長い棒を用意
- 棒を使い素振りをする
- すぐに球出しを実施
長い棒がない場合は、布のラケットケースに3つぐらいボールを入れることで代用できます。
できるだけリラックスした状態で素振りをしてみてください。
遠心力を感じて、振られる感覚ができれば、身体の回転ができている状態です。
仮に、手打ちの場合は、遠心力を感じられません。
素振りで感覚を覚え、球出しで即実践することで、身体の回転を利用したスイングの習得が速くなりますよ。
カゴを使用した練習メニュー
弾道のイメージは、的を置くことでやりやすくなります。
ポイントは、コーンではなくカゴを使用することです。
コーンでは、当てることが目的になりやすく、弾道のイメージがしにくいのです。
使用例は以下の通り。
- 球出しの的にカゴを使用
- お互いにカゴを設置したラリー
コントロールに必要な弾道のイメージが格段にしやすくなります。
注意点は、カゴに落下させるイメージで、スイングをしっかりすることです。
普段の練習に簡単に取り入れられるので、お試しください。
テニスのコントロールについてのQ&A
狙ったところに打つ方法で一番大切なのは?
A、最終地点を意識した弾道のイメージです。100mを走るときにゴールがないと不安ですよね。
深いボールのコントロールはどうすればよい?
A、高さと距離のバランスが重要です。スピンであれば高い軌道で回転調節を。フラットであれば、低い軌道で威力を調整しましょう。
ボールが上に飛ぶのだけどどうしたらよい?
A、面の向きを調整しましょう。ラケットダウン時に無理のない程度でラケット面を下に向ければ、改善できます。
テニスのコントロールアップのコツまとめ
テニスのコントロール向上のコツを、おさらいします。
- 方向・距離・高さから原因を探ろう
- 身体の回転を意識してスイングをしよう
- 打球の最終地点から弾道イメージを逆算しよう
- カゴを目標にして練習をしよう
コートに入れようという意識は、手打ちの原因になり、コントロールの精彩を欠きます。
ネットやコートは意識せず、どんな弾道でボールを打つのかをイメージすることが重要!
コントロールをあげて、自信もって打球出来るプレーを目指してみてください。
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