幼稚園年長から小学生高学年までのお子さん・テニスを始めたばかりのお子さんに向けて自宅で練習する時のテニスの教え方や練習方法を現役のテニスコーチが教えます!

子供が、テニスを教えてほしいって言うんだけど、教え方なんてわからないのよね。
なにをしたらよいの?

子供にテニスを教えたいんだが、練習の方法がさっぱりわかりません。
変なことをいったら、子供に変な癖をつけさせちゃうかもしれないし…

子供とテニスをするときに一番重要なことは、サポートをすることです!
子供のプレーを尊重して、子供が自ら色々考えてプレーをさせる環境を作ることが大切ですので、解説していきますね!
※この記事では、お子さんの可能性を引き出すための教え方や練習方法を書いていますので、打ち方については記載しておりません。
目次
子供へのテニスの教え方のコツ
お子さんとテニスをする際の教え方のコツは3つあります。
・打ち方を強制しない
・ラリーや試合をたくさんする
子供の吸収する能力は僕ら大人が考えている以上に柔軟ですぐ身につけることができます。
そんな可能性のある子どもの体に、大人の考え方や打ち方などを押し付けてしまうのはもったいないですね。
子供の可能性を広げるようにサポートすることが、子供と自宅でできる最大の教え方だと、僕は考えます。
だからこそ、子供がなにか一生懸命やっているのであれば、否定ではなく肯定をし、一緒に考えることが大切です。

子供の発想力には、毎回驚かされます。
特にラリーやゲームをやると、すぐにできてしまうのです!
打ち方から学べるものは打ち方のみ。
ラリー・ゲームから学べるものは、何かをやろうとする意志・発想力・実行力
教え方のコツ①子供を尊重する
子供が自分の意志でなにかにトライしているときが、最もテニス上達スピードが速く、最も身につきます。
頭ごなしに打ち方を教えたり、お子さんのやっていることを否定してしまっては、モチベーションも下がりますし、常に受け身の状態でテニスの練習をすることにもつながってしまいます。
実例に基づき解説していきます。
実例①テニス歴1年の女の子
全然ボールに当たらない小学1年生の女の子。
彼女は一生懸命、どこかで習った打ち方をしていました。
僕は「打ち方は気にしないでいいから、思うようにやってみなよ」と言いました。
そうしたら、その子はラケットを極限まで短く持ってテニスをしました。

今まで打ち方が正しいと信じてやっていたことは、その子はたった一言の言葉で打ち方ではなくボールに当てる最善の方法を自分で考え、自分で行動したのです。
実例②テニス歴3年の男の子
試合が大好きな小学4年生の男の子!
試合で負けるとすぐ泣くような負けん気の強い子でした。
この日も、負けてしくしくしていたので、
僕「どうやったら試合に勝てたと思う?」
生徒「ネットをしない」
僕「じゃー、ネットしないように考えてみな」
というやりとりをしました。
そうしたら、その子はストロークで何とかするのではなく、まだ教えてもいないボレーをやり始めたのです。

この発想力が子供の武器で、ゆくゆくは自分だけのプレースタイルを築いていく基盤となっていくのですね。
教え方のコツ②打ち方は教えない
打ち方をあえて教えない理由は2つあります。
・打ち方は手段であってメインではないため
人それぞれ走り方が違うように、テニスのスイングも人それぞれ異なります。
大人が押し付けた打ち方の指導をする結果、子供に備わっている本来の動作やパフォーマンスが最大限発揮されないということにもなりかねません。
まずは、自由にやらせることが大切!
自由にやらせたのちに、失敗したり上手くいかなかったりした時に初めて
「どうやったらうまくいくんだろうね」
とサポートを入れてあげます。
打ち方はコーチなどに任せて、まずはその子が本当にやりたいテニスを尊重してあげましょう。

お子さんのボールの結果を見て、助言を与えてあげると良いです!
例えば、ボールが全然違うところに行った場合には
「まっすぐ飛ばすにはどうしたらよいのだろうね」
という風に。
面をまっすぐ向けるんだよ!など答えをいってしまうと子供自身で考える思考が伸びずに、抑制された考え方の中でだけでテニスをするようになってしまいます。
教え方のコツ③ラリーや試合をたくさんする
ラリーや試合をたくさんする理由として3つあります。
・テニスの最終目標は打ち方ではなくゲーム
・やっぱりラリー・試合が一番楽しい
ゲームやラリーをすると、『気づき』や『発見』が多く見つかり、どうやったらうまくいくのか、どうやったら相手から点数がとれるのかなどの思考が生まれてきます。
考えたことを実行していくうちに、その子にしかない発想力を生むことができます。
あと、なんといっても試合は楽しい!
試合から学ぶことは本当にたくさんありますし、たくさん動きますし、気分が上がった状態でテニスをすれば、もちろん上達のスピードもあがってきますね。

ラリーや試合をしているときの子供は本当に楽しそうな顔をしてテニスをしています!
もちろん、ただ、試合をさせるだけでなく、
「この試合の目標は?(実行力)」
「あの時の、あのショットはどんな考えで打ったの?(考える力)」
「次はどうしようと思ってる?(発想力)」
などのサポートの言葉を入れてあげると、上達スピードも段違いで速くなります!
子供とテニスをする時の練習方法
教え方でお伝えした内容を具体的に実行するための練習方法を3つご紹介します。
■ネットを挟んでの試合
■条件を加えた試合
練習方法①狭いエリアで試合
①小さいエリアの枠を作成
②ラケットは振らずにワンバウンドで試合
③ネットは使用しない
幼稚園生でもできる練習内容で、テニスの経験がある子でもウォーミングアップでできる簡易的な練習方法です。
ラケットはボール付きのように目の前に置いておくだけで、試合やラリーを行います。
ネットを使用しないことで、制限をなくし、ラリーをつながりやすくします。
目的・注意点
■力の調節・狙う意識・相手との駆け引き
注意点
■強いボールは禁止
この練習では、試合やラリーとはどういうものかをお子さんに感じてもらうことが大事です。
テニスでまず学ばなければならないのが、打ち方ではなくどんな形・ルールでも良いので試合をし、テニスとはこういうものだということを知ることが重要となります。
練習方法②ネットを挟んで試合
①簡易ネットを用意
②アウトの枠を作成
③ボールに応じてコートの広さを決める
ジュニア用のラケットとボールがあれば、ネットを挟んでの試合も簡単にできます。
レッドボール…ミニラリーのエリア
オレンジボール…コートの4分の3のエリア
グリーンボール…コート1面
小学高学年だからグリーンボールを使わなけれならないというわけではなく、レベルや体格・経験に応じてコートの広さは工夫すると良いです。
テニスコートではなくても、簡易ネットがあれば多目的広場などでもできますので、おすすめです。
目的・注意点
■経験が少ないお子さんでもすぐに試合ができる
■ネットがあることによる工夫や発想力UP
注意点
■叱らない・否定をしない
ネットがあることで、明確にミスというのを実感できてきます。
こうなりますと、どうしても、ネットしてる子には「もっとボールを高くうちなよ」やアウトしてる子には「慎重にやりなよ」などと言ってしまいがちになります。
ですが、本来のテニスの試合では誰の助けも借りられないため、自分で解決していくしかないスポーツです。
お子さんがなにも考えるそぶりがない場合は、どうやったらうまくいくのだろうねという提案をし、考えさせる環境を作り、お子さんがなにか色々と試している状況であればそっと見守ってあげましょう。
練習方法③条件をつけた試合
①ラリー〇回してから試合
②〇回以内でポイントを取る試合
③サーブから試合
スクールなどテニスをやっていてある程度試合の形ができるお子さんに目的をはっきりと与えて、目的を実行するために考えさせる練習方法です。
この記事で紹介しているやり方はあくまで一例です。
決める時は必ずボレーにする。フォアハンドしか使っちゃいけない。など、様々なバリエーションを作ることができますね。
目的・注意点
■ケースに応じた対応力や発想力の向上
注意点
■できないのは当たり前。できた時の喜びを感じてもらえるよう、繰り返しやること。
子供の発想力は本当に様々!例えば、最後は必ずボレーで決めましょう!という条件を出した場合
A君…球出しの時点からボレーの位置にいる
B君…相手が崩れてからボレーに行く
C君…ボレーを使わずに、相手のミスをまつ
など、答えが一つではないことを僕ら大人が教えられます。
条件を加えることで、よりその子は具体的な発想力を養うことができ、将来目指すテニスのヒントを得ることにもつながってきます。
おすすめのテニスグッツは?
お子さんとテニスをやるとなった以上、テニス道具はやっぱり必要になりますよね。
ラケットに関しては別記事で、おすすめのものを紹介していますので、気になる方はご覧ください。
★ジュニアラケットのサイズについてはこちらの記事を!
■ジュニアラケット【23インチ】のおすすめ
■ジュニアラケット【25インチ】のおすすめ
■ジュニアラケット【26インチ】のおすすめ
今までお伝えしてきた教え方や練習方法に必要な道具を厳選して2つご紹介します。
■ライン
ジュニア用簡易ネット
※長さ5.5m・高さ1.35m
・持ち運びが楽
・組み立て時間は慣れれば3分
・わざわざテニスコートにいかなくてOK
デメリット
・強風の日は、飛んでしまうことも
肩に背負えるようコンパクトに保管することもでき、場所は取りません。
ご自宅の庭などで、簡易的なテニスコートを作れ、ジュニアには十分なサイズでもありますね。
ただ、強風の際は、ネットが動いてしまったりするので、サイドに重りか何かを置いておくと固定ができ、おすすめです。
コートラインマーカー
※コーナー7×26.5cm 直線/7×35cm
・好きな大きさのコートを作れる
・風でも飛ばされにくい
デメリット
・若干重たさがある
・本数が少なく、ラインとラインの間に隙間ができる
簡易的に、様々な大きさのコートを作れる優れもの。簡易ネットと併用することでオリジナルのコートを作ることができます。
スクールに通われている方なら見たことあるかもいるかと思います。
4本のコーナー型マーカーと12本の直線型マーカーの計16本になっており、直線型のマーカーとマーカーの間を広げることで、大きなコートを作ることも可能です。
ただ、本数が少ないため、しっかりした枠を作りたいという方は、2セット購入もいいかもしれません。
子供とテニスをするときの教え方・練習方法まとめ
子供とテニスを練習する時の教え方や練習方法をもう一度簡単にまとめます。
・打ち方よりもラリーやゲームをする
・答えではなくサポートをする
・自宅でやる際もテニスコートが作れる
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