女子ダブルスのロブ対策とは?前衛の動きがカギ【テニス戦術】

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試合中にロブばかり上げてくる相手、嫌ですよね。特に女子ダブルスではよく見かける光景です。ロブばかりあげられてイライラ、、負けた気がしないのに試合に負けたなんて経験もあるのではないでしょうか。ですが、これは相手の戦術に見事にハマってしまった結果であり、対戦相手の見事な勝利です。

不完全燃焼にならないためにも、現役のテニスコーチが女子ダブルスに焦点を置き、ロブ対策をお伝えしていきます。

こんな方におすすめ
・ロブ対策がわからない
・知らぬ間にポジションが下がり、攻撃できない
・スマッシュミスが連発してしまう
※女子ダブルスではロブ対策としてサービスラインに並ぶ並行陣もありますが、ここでは通常の陣形での対策についてとなります。
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テニスのロブ対策「相手の思考を考えよう」

通常、攻めのロブをするときは・試合の流れを変えたい・相手の陣形を崩したいといった戦術として使われることが多いですが、テニスの試合でロブを多用しているプレーヤー思考は

・ロブに絶対の自信がある
・勝手に相手がミスってくれたらラッキー
・前衛のポジションを下げさせたい

といったところになります。ロブを多用する相手は「無理して攻めようとしない」のです。相手が攻めてこないのにこちら側がスマッシュを勝手にミスったり、打ってこない相手にロブ対応だからとポジションを下げてしまうのは、実は相手の思い通りの行動をとってしまってるのですね。

思い通りにさせてたまるものかっ!思った方はぜひ前衛の動き方をについて再度確認していきましょう。

テニスのロブ対策「前衛の動き方」

前衛とはそもそも攻撃をするために前にいるものであり、その前衛を避けるために相手がロブという手段を使うのは至極当然のことといえるでしょう。そのリスクを負ってまでも相手にプレッシャーをかける意味でもポーチを決めるといった意味でも価値があるから前衛にいるわけですね。

ロブばかり気にしてポジションを下がってしまうと、今度はポーチミスが起こります。そのうち何をしてもだめだと感じ、なにも動けずに試合終了なんてことにもなりかねません。

とはいっても完全にロブを無視するわけにもいきませんね。ある程度ロブ対策も必要となりますので前衛時にロブ対策がどうも苦手だという方は、自分が取れる範囲を決めてしまえばよいのです。

ロブ時の前衛の動き①判断

相手がロブを上げる目的は陣形を崩すことにありますので、ロブ対策で最も重要なのが「陣形を崩されないこと」です。

そのためには前衛が取るのか取らないのかの判断が重要になります。一番まずいのが無理にロブを追ったのに取れなくて急にパートナーに「お願い!」といったようなパターン。二人で一つのボールを追ってしまっては陣形崩壊です。

取る取らないの判断が速くできれば後衛の人が動きやすくなります。たとえチェンジをしたとしても、後衛者の動きが早ければその後守りの陣形を作ることが可能になりますね。

前衛がいち早い判断をするためには、自分のとれる範囲を把握しておくことが大切です!

ロブ時の前衛の動き②範囲を決める

基本的には前衛の人がロブカットすることが好ましいですが、この記事を読まれている方はきっと前後の動きが苦手だったり下がりながらのスマッシュが苦手だという方々だと思いますので、後方スマッシュが苦手という方を対象に解説していきます。

自分のポジションを基準に3段階で取れる位置と打ち方、その後のポジションを分けてしまいます。

【例】ロブの範囲と打ち方、その後ポジション

一歩後ろ 2歩後ろ 3歩後ろ
優先 決める 狙う 凌ぐ
打ち方 スマッシュ スマッシュ
ハイボレー
ハイボレー
打球後の
ポジション
元の位置へ 元の位置へ ベースライン

このようにして、自分のとれる範囲と位置に応じた打ち方・対策をあらかじめ用意しておくことで取る取らないの判断が早くなります。また、3歩以上下がった位置で打球するようなボールは基本的にアウトの確率が高いです。

必ず3歩というわけではなく人によって、2歩までは自分が取る・3歩までは自分が取るといった範囲を決めておくと良いでしょう。

この判断をより明確にするために、相手のボールがどんな弾道でくるのかといった予測が必要となります。

リブ時の前衛の動き③予測をする

上がった瞬間は取れそうと思っても実際に追いかけたら取れなかった、逆に追いつかないと思ったボールが実は意外に浅いところに落ちていた、、、こういった経験がある方は、相手のボールの球種球種によるロブの弾道を知ると良いです。

詳しくは「テニスのロブとは?定義から目的・種類など徹底解説」で図ありで解説していますので合わせてお読みいただくことをお勧めします。

基本的にはフラットロブは思いのほかボールが伸び、スライスロブは急激に減速して真下に落下するような弾道となります。

高いロブで最初は絶対に追いつきそうにないと思っていても、それがスライスロブだったら案外自分の範囲内にボールが落下することもありますので、ぜひ相手の球種は見極めていく練習をしていきましょう。

フラットロブ 頂点を基準になだらかに落下する
スライスロブ 頂点に達したのち真下に落下する
スピンロブ 頂点が低く、急激に落下する
低いスライスロブ 空中で伸び、急激に減速する

テニスのダブルスでのロブ対策まとめ

ロブ対策についてお伝えしてきました。理想はスマッシュで応戦ですが、全員が全員スマッシュが得意というわけでもありませんので、ダブルスでロブ対策に困っているという方はぜひ参考にしてみてください。最後にロブ対策を下記にまとめます。
・無理して追う必要なし。無理だと判断したらすぐお願いしましょう。
・自分のとれる範囲を決めておけば、判断が早くなり迷いもなくなる。
・相手の球種を見極めることで落下地点を予測することができる。
ダブルスの前衛は攻めるためにいるので、ロブが気になるからといってポジションを下がりすぎないように上記の対策を実践してみてください。

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