テニスをやる上で欠かせないアイテム「テニスラケット」。テニスラケットには、重さなどの数値がフレームにかいてあるのですが、この数値の意味をちゃんと知っている人って意外と少なかったりします。
少し細かく、難しく感じるかもしれませんが、テニスラケットのスペックのそれぞれの特徴に関してお伝えしていきたいと思います。
テニスラケットのスペックとは
テニスラケットのスペックの項目は以下の通りとなります。
・重さ(g)…テニスラケット本来の重さ
・スイングウエイト(g)…テニスラケットを振った際に感じる重さ
・フェイスの大きさ(inch)…テニスラケットの面の大きさ
・フレームの太さ(㎜)…テニスラケットをかたどる素材の幅
・バランスの位置(㎜)…テニスラケットの重心がどこにあるのか
その他にテニスラケットの長さなどもありますが、知っておきたいスペックは上記の5つとなります。
そして、それぞれのスペックには数値の違いにより打った時のボールへの影響も変わってきます。
それぞれ、特徴と数値による違いの比較を解説していきます。
テニスラケットの重さの特徴
皆さんがテニスラケット選びで最も注目する点は、重さだと思います。大人用のテニスラケットですと大体250g~320gの中で売られていることが多いのですが、テニス初心者の場合、男性なら290g前後 女性なら275g前後が一般的と言われています。
ですが、人それぞれ感じる重さは変わりますので、自分がもって重いか軽いかを実際に感じた方が良く、上記の数値はあくまで参考程度でOKです。
さて、本題です。テニスラケットの重さによって何が変わるかというと、実はさほど関係はありません。もちろん、重いラケットの方が強いボールに負けにくくなりますし、ほとんどのプロテニスプレーヤーは350g以上のものを使っています。
だからといってテニスラケットの重さという観点のみで見た場合、長時間テニスをプレーしたら重くて腕がだるくなるかなー程度です。
というもの、ボールを打つ際はテニスラケットを振って打球をします。そうなるとテニスラケットの重さ以外にバランスだったり面の大きさだったりが関係してくるのです(後述で解説)
テニスラケットの重さは、実際に持った時の重さです!そして、テニスをする際に重要となる重さは「スイングウエイト」の方になります。
テニスラケットの重さとスイングウエイトの違い
スイングウエイトとは、実際にテニスラケットを振った時に感じる重さのことです。
例えば、300gのラケットと280gのラケットがあったとします。
300gの方はスイングウエイトが285g、280gの方はスイングウエイトが290gの場合、後者の方がテニスをする上では重量があるということになります。
テニスラケットの重さは操作性という観点で、スイングウエイトは実際にストロークをした際に重さはどうなのかという観点で見るようにすると良いですね。
そのため、テニスラケットの重さで選ぶのであれば、スイングウエイトを参考にした方がテニスをプレーした際の実際に感じる重さになると覚えておきましょう!
テニスラケットのフェイスの特徴
テニスラケットのフェイスはガットが張ってある部分を指し、この大きさでボールの飛び方が変わってきます。基準となる数値が100inchとなり、90inchですと小さいフェイス面 110inchですと大きいフェイス面といった言い方をします。
では、フェイスの大きさによって何が変わるのかは以下の通りです。
フェイスが小さい場合
・ラケットが振りやすい
・ボールの飛びは反発性がなくなるため、飛ばなくなる
・コントロール性能は上がる
フェイスが小さい場合
・ラケットが振りにくくなる
・ボールの飛びは反発性があり、簡単に飛んでくれる
・コントロール性能は下がる
それぞれ短所も長所もありますが、目一杯スイングをする人は小さいフェイス面、非力で自分からスイングをするというよりは相手のボールに合わせてスイングをするという方は大きいフェイス面といったイメージを持つと良いでしょう。
ちなみに面が大きい方がミスショットが少なくなる!というわけではありません。スイートスポットと呼ばれるエリアでボールを捉えなければボールは飛ばず、スイートスポットは面の大きさに関わらず大体同程度の大きさになります。
ラケット面が大きい場合スイートスポットを外すと面がぶれやすく良いボールが打ちにくくなります。そのため、面の大きさによってミスショットが増減するわけではなく、スイートスポットに当たっているかどうかの技術面の方がミスショットの原因となるわけですね。
ミスショットを減らしたいからといって、大きい面のテニスラケットを使用するという考え方ではなく、上記の特徴を参考に面の大きさを考えることをおすすめします。
テニスラケットのバランスの特徴
バランスポイントはテニスラケットのグリップ上部からラケットの先端までのどこに重心があるのかというものを示す数値となります。表記としては310㎜や320㎜といったように㎜という単位を使うのですが、この数値が大きいほど重さがラケットの先端にあるということです。
そして、バランスポイントの数値が大きいほど、テニスラケットは軽くなり数値が小さいほど重くなります。
どういうことかというと、バランスポイントの数値が大きい場合はグリップ部分が軽くなり、数値が小さい場合はグリップ部分が重くなるということになり、実際にテニスラケットを持つのはグリップなので、グリップ部分に重さがある方が重く感じるということになります。
また、バランスポイントの数値が大きいことをトップヘビー、数値が小さいことをトップライトという言い方をしますが、トップヘビーだからラケットを振りやすい!ということには決してならないことを知っておきたいです。
例えば、300gで310㎜のラケットと290gで320㎜のラケットのどちらが振りやすいのかは判断しずらいところです。バランスポイントはテニスラケットの重量も関係してきますので、一概にTOPバランスの数値が大きい方が振った時に軽くなるという考え方には至らないということとなります。
スイング時の重さは先ほども書いた通りスイングウエイトの数値となり、こちらなら一目瞭然となりますので、バランスポイントのみを見るのではなくスイングウエイトも併せてみることをおすすめします。
テニスラケットのフレームの特徴
テニスラケットのフレームの幅は㎜と表記され、18㎜や22㎜といった表記がフレームの厚さとなります。
この厚さによって何が変わるかというと、フレームの硬さになります。
実際のボールの飛び具合を決めるのはフレームの硬さによるところが大きく、フレーム幅が大きいと硬さは硬くなり、フレーム幅が小さいと硬さは柔らかくなります。
フレームが硬ければそれだけ反発力は強くなり、柔らかければラケットのしなりが大きくなり反発力は薄れていきます。
一見、フェイス面が小さくていかにも硬そうなイメージが強い上級者用のテニスラケットは、実はフレームはやわらかくてしなるということになります。フレームが柔らかい面が小さいラケット=ボールは飛ばない=ラケットをしっかり振る必要があるということになります。
まとめ
テニスラケットのスペックについてお話してきましたが、非常にややこしいですよね。それもそのはず。それぞれのスペックは単体ではなく他の数値と連動して実際のテニスラケットの性能となっているからです。
それぞれを解説すると非常に難しく感じますが、私SKがおすすめしたいラケット選びのポイントはずばりスイングウエイトです!
実は、最近のラケットはどれも性能が抜群に良いため、面が大きくてフレームが太いラケットはテニスコート内に収まる程度の飛び率を出していますし、面が小さくフレームが細いラケットはある程度ボールを飛ばせるように設計されているので数十年前のラケットのような明確な違いの差が少なくなっています。
ですが、スイングウエイトだけは実際にラケットを振った重さとなるので、扱いやすさという点から見ればスイングウエイトが一番重要だと感じるからです。
スイングウエイトでテニスラケットを数本選び、その中から面の大きさやフレームの幅・メーカーやラケットそれぞれの特徴を選んでいくようにすると、ラケット選びで間違いを起こしにくくなります。
ぜひこの記事を参考に自分に合ったテニスラケット選びをしてみてください!
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